近代化改装されるシエラI級原潜カルプは核燃料を撤去する
- カテゴリ:ロシアの潜水艦

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月7日11時09分配信
【チタン製の「カルプ」は近代化を準備する】
セヴェロドヴィンスクの艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」の敷地内に居るチタン合金の船体を持つ原子力潜水艦B-239(カルプ)は、使用済み核燃料の撤去準備を始めた。
『中央海軍ポータル』は、同社の広報サービスより伝えられた。
既知のように、「ズヴェズドーチカ」は潜水艦B-239の高度な近代化を実施する。
特に、艦には地上目標への発射を可能とする有翼ミサイル複合体「カリブル」が設置される。
原子力潜水艦B-239は、2017年のロシア海軍への復帰が予定されている。
潜水艦B-239は、K-239という名前で1984年から就航を始めた。
北方艦隊の常時即応部隊の一員となり、乗組員は引き渡しの際の戦闘訓練コース任務に取り組んだ。
射爆場での戦闘訓練の為、定期的な出航が実施された。
1990年、同艦は艦隊で最高の艦と宣告された。
1992年には原子力大型潜水艦に再分類され、B-239に改名された。
1998年5月30日に艦隊の編制から除かれ、セヴェロドヴィンスクに係留された。
2013年4月、修理及び近代化を実施する為、公開株式会社「艦船修理センター・ズヴェズドーチカ」へ受け入れられた。
チタン製の船体を持つプロジェクト945/945A原子力潜水艦は、1980年代前半~1990年代前半に掛けて計4隻が就役しました。
ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト945「バラクーダ」(NATOコード名「シエラI」)】
B-239「カルプ」:1979年7月20日起工/1983年7月29日進水/1984年9月29日就役
B-276「コストロマ」:1984年4月21日起工/1986年7月26日進水/1987年10月27日就役
【プロジェクト945A「コンドル」(NATOコード名「シエラII」)】
B-534「ニジニ・ノヴゴロド」:1986年2月15日起工/1989年8月7日進水/1990年12月26日就役
B-336「プスコフ」:1989年7月29日起工/1992年7月28日進水/1993年12月14日就役
B-239は1994年から「ズヴェズドーチカ」に滞在していますが、予算不足により修理は実施されず、1998年5月には海軍の戦闘編制から除籍されました。
プロジェクト945/945Aの近代化改装の話は、2013年3月に出てきました。
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]
その後、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、プロジェクト945原潜の近代化計画が有る事を認めました。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]
[ロシア海軍は2020年までに10隻以上の近代化された原子力潜水艦を受け取る]
まず最初に、事実上退役しているB-239から近代化の作業に着手されました。
[シエラI級原潜の近代化改装が始まる]
この為、B-239が入渠予定の「ズヴェズドーチカ」の船台の修復作業が急ピッチで進められています。
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理企業はシエラI級原潜の近代化改装の為の船台修復を行なう]
今年中には、もう1隻の945原潜「コストロマ」も「ズヴェズドーチカ」へ到着し、近代化の作業が始まります。
945原潜2隻の近代化改装が終わった後、続いて945A原潜2隻の近代化改装も実施されます。
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