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ロシア海軍向けミストラル級2番艦セヴァストーポリはロシア製光学電子システムを装備する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月11日10時51分配信
【「ミストラル」はロシアの光学電子システムを受け取る】

ロシアのヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」型は、国産の戦闘管理システム及び自衛システムを受け取る。
国防省は、ヘリコプター母艦「セヴァストーポリ」の為に多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201MEを購入する


多機能光学電子テレヴィジョン複合体MTK-201MEは、艦の防衛及び航行の安全保障に役立てる為、あらゆる時間帯において最大20キロの範囲で付近の水上及び空中の状況を解明する為に意図されている。
複合体は、自動または手動モードで空中、水上、或いは沿岸の目標を発見し、それを添付して対応する艦上システムへ座標を転送することが出来る。
注目すべきは、この複合体ロシアプロジェクト20380コルベット艦上(電子)機器の構成に含まれている事である。

MTK-201MEの供給は、2014年11月25日よりも前に実行されなければならない。
契約の初期値は2億900万ルーブルである。
複合体MTK-201は、国営企業「ロステフ」の一員であるウラル光学機械工場で開発された。

以前、ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」の為に、ロシアで製造される戦闘情報管理システム及び電波位置特定識別システムが発注された事が想い起される。
同時に、ヘリコプター母艦国産通信システムは、フランスの同類と重複する。

ヘリコプター揚陸ドック艦「セヴァストーポリ」は、ロシア海軍のニーズの為に建造されている2隻目の「ミストラル」型軍艦である。
ヘリコプター母艦は、サンクトペテルブルクバルト工場STXフランス造船所で2つの部分に分かれて建造され、2013年6月18日に起工された。
2014年4月30日、後部は進水した。
6月26日、それは「バルト工場」係留岸壁から曳航され、艦前部と接合する為にフランスへ向かった。
「セヴァストーポリ」ロシア海軍への引き渡しは2015年秋に予定されている。

「ミストラル」型ヘリコプター揚陸ドック艦の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートルである。
艦は18ノット(時速約33キロ)の速力発揮を可能とする。
航続距離は20000海里(約37000キロ)。
乗組員160人の他、ヘリコプター母艦は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]

2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、6月26日にはサンナゼールへの曳航が開始されています。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部のフランスへの曳航が開始された]

配備先となるロシア太平洋艦隊から集められた「ミストラル」級2隻(「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」)の乗組員400名は、ロシア本国から練習艦「スモーリヌイ」で6月30日にサンナゼールへ到着しました。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]


「セヴァストーポリ」には、ロシア製戦闘管理システム「シグマ-E」が装備されます。
(「ウラジオストク」フランス製SEINT-9)
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦セヴァストーポリにはフランス製戦闘管理システムSENIT-9は搭載されない]

そして今回の記事によると、「セヴァストーポリ」にはロシア製多機能光学電子テレヴィジョン複合体(Multifunctional TV complex )MTK-201MEが搭載されるとの事です。

記事中で触れられていますが、MTK-201は、ロシア海軍プロジェクト20380コルベットにも搭載されています。
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以前の報道によると、ロシア海軍向け「ミストラル」級は、フランスの同型艦よりも兵装が強化される事になるようです。
[ロシア海軍士官団はフランスでミストラル級の操作訓練を受ける]
[ロシア海軍向けミストラル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィで兵装取付工事が行なわれる]

追加される兵装は「空中攻撃を撃退する為の対空防衛手段」「海上からの攻撃に反撃する為の速射砲兵装及び大口径自動砲」との事です。
これらの兵装は、プロジェクト20380コルベットにも搭載されています。

A-190-01 100mm速射砲
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AK-630M 30mm自動砲
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高射ミサイル複合体「リドゥート」

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ロシア海軍向け「ミストラル」級は、プロジェクト20380コルベットに準じた兵装が搭載されるようです。
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そして、ロシア海軍向け「ミストラル」級への兵装取付工事を担当するサンクトペテルブルク「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、プロジェクト20380コルベットリードヤード(主幹造船所)です。
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