ロシア海軍向けミストラル級の艦載機搭乗員は研修の為にフランスへ到着した
- カテゴリ:ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル級

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年7月15日17時26分配信
【「ミストラル」飛行士は研修を始めた】
「ミストラル」型汎用揚陸艦「ウラジオストク」の訓練の為のロシア乗員の構成に含まれている「戦闘管理グループ」と呼ばれる海軍航空隊の士官は、フランスのサンナゼール市へ到着した。
『軍事産業メッセンジャー』が海軍本部の代理人の話を引用して伝えたように、「ウラジオストク」の海軍航空隊の士官は、主に太平洋艦隊から募集した。
既に彼等はエイスク市の海軍航空隊第859戦闘応用センターでの訓練を経ている。
ロシアの「ミストラル」には、ヘリコプターKa-52と、おそらくはKa-29が搭載される事が想い起される。
「Ka-29は大方決定されています」
『軍事産業メッセンジャー』は情報提供者から確認された。
彼によると、現在、甲板上での運用の為のKa-52の適応に関する作業が実施されている。
この作業が終わる具体的な時期については、彼は明言しなかった。
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】
1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスのサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアのバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母ウラジオストクは4回目の航海試験を実施する]
2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、6月26日にはサンナゼールへの曳航が開始されています。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部のフランスへの曳航が開始された]
配備先となるロシア太平洋艦隊から集められた「ミストラル」級2隻(「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」)の乗組員400名は、ロシア本国から練習艦「スモーリヌイ」で6月30日にサンナゼールへ到着しました。
[ロシア海軍向けミストラル級の乗員400名はフランスへ到着した]
これに続き、「ミストラル」級の艦載ヘリコプターのパイロット(幹部クラス)もサンナゼールへ到着したとの事です。
ロシア海軍向け「ミストラル」級の艦載機として、既に32機の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが発注されています。
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される]
この他に、戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるかもしれません。

[ロシア海軍のミストラルの航空群は30機のヘリコプターで構成される]
2009年11月末、フランス海軍の指揮・戦力投射艦「ミストラル」はサンクト・ペテルブルクを訪れ、ロシア軍ヘリコプター(Ka-27対潜ヘリ、Ka-29強襲ヘリ、Ka-52戦闘ヘリ)の適合試験を実施しています。
[ロシア製ヘリコプター、強襲揚陸艦「ミストラル」に初着艦]
[ロシア軍ヘリコプター、強襲揚陸艦「ミストラル」に初着艦(2009年11月27日)]
新規生産されるKa-52Kはさておき、Ka-29を搭載する場合、既存の機体を改修するか、新規に生産する必要が有りますが、既にKa-29の生産は停止されており、生産ラインも閉鎖されています。
ロシア海軍航空隊は、現在でも約30機のKa-29を保有しておりますが、これが全て稼働状態に維持されているわけではなく、しかも、バルト艦隊、北方艦隊、太平洋艦隊に分散して配備されています。
以前から報じられているように、1隻の「ミストラル」でKa-52K攻撃ヘリ8機とKa-29戦闘輸送ヘリ8機を搭載するとして、2隻(ウラジオストク、セヴァストーポリ)で最低でも16機のKa-29が必要になり、更に予備機を含めれば、ロシア海軍航空隊が保有する殆ど全てのKa-29を太平洋艦隊へ集約しなければならないでしょう。
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