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ロシア海軍向けミストラル級2番艦の引き渡し再検討に関するフランス大統領の発言は「偽善者に対するポーズ」に過ぎない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月22日12時57分配信
【フランス社会党党首:「ミストラル」に関するディスカッションは偽善者を導く】
パリ、7月22日-ロシア通信社ノーボスチ

フランスの与党社会党第一書記で国家議会(議会下院)副院長ジャン-クリストフ・カンバデリスは、ロシアへのヘリコプター母艦「ミストラル」型の供給に関する同国大統領フランソワ・オランドの立場を支持する。
フランス当局に対する圧力は、偽善者によるものである。

前夜にオランドは表明した。
今年10月にフランスロシアへ最初の「ミストラル」を引き渡し、その建造工事は殆ど完了している。
2隻目の艦の引き渡しに関しては、ウクライナ危機に対するモスクワの立ち位置に依るだろう。
ロシア連邦へのヘリコプター母艦の供給は、絶えずアメリカ合衆国及びグレートブリテンの批判にさらされた。

「これは、偽りのディベートです。
偽善者を導くための」

社会党党首は、テレビ局『iTele』の生放送において表明した。

「ロンドンへの金融亡命が受け入れられたオリガルヒ(ロシア人)の人数を御覧なさい。
まずは、彼ら自身が始めるべきである事は明らかでしょう」
カンバデリス
は話した。
彼は、圧力にもかかわらず、国家元首は後戻りせずにロシアへ1隻目の「ミストラル」を引き渡し、ロシア当局へ圧力を掛ける事になる第2の方法に関する決定は延期される事を強調した。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター母艦「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。

ウクライナ領域内におけるマレーシア航空機の墜落後、アメリカ合衆国ヨーロッパ連合諸国は、ロシアに対する制裁の強化について会談を行なっている。
以前のヨーロッパ連合首脳会議において、大国連合-フランスドイツ-は、ロシアに対する防衛品目の禁輸に反対し、ロンドンワルシャワは、その必要性を主張した。
グレートブリテンは、再び制裁の第3レベル(経済セクター全体に対する)への移行が必要であると主張している。
フランスは、制裁は第2レベル(個人や個々の企業に対する)に留めるべきであると考えている。
アメリカ合衆国は、既にロシアの原料及び防衛企業全体に対する制裁を科している。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は今年3月から航海試験を始めており、2番艦「セヴァストーポリ」は今年10月に進水します。

フランス大統領フランソワ・オランドは、7月22日、ロシア海軍向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は今年10月に引き渡すが、2番艦「セヴァストーポリ」(2015年10月引き渡し予定)を引き渡すか否かについては、今後のロシア側の出方に依ると述べました。
[フランスはロシア海軍向けミストラル級1番艦ウラジオストクを契約期日(2014年10月)通りに引き渡す]

その後、オランド氏が属するフランス社会党の党首ジャン-クリストフ・カンバデリス氏は、オランド氏の発言を「偽善者を導く為の偽り」であると公言しました。

カンバデリス氏が言う所の「偽善者」とは、アメリカブリテンなどを指しています。

ウクライナ情勢に関してロシアへの制裁強化を主張し、フランスへはロシアと契約した「ミストラル」級の売買契約の不履行を迫るアメリカブリテン「偽善者」だと言っているわけです。

つまり、ロシアへの2番艦の引き渡しの再検討の可能性云々も「偽善者に対するポーズ」に過ぎず、本気で実行に移す気など無いという事でしょう。


同じ日にフランス外相ローラン・ファビウスも、「ミストラル」級に関する契約は履行されると述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年7月22日22時29分配信
【フランスの「ミストラル」に関する契約の履行に疑いは無い】

ファビウス氏「国際ルールにより、署名され、支払いを受けた契約は履行されなければならない」と述べました。
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