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ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2010年代後半に近代化改装を行なう

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『イタルタス』より
2014年7月27日15時20分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は数年後にセヴマシュで近代化される】
モスクワ、7月27日/イタルタス

ロシア唯一の航空母艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、3-4年後にはセヴマシュ社で修理及び近代化を行なう。
イタルタスは、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「セヴマシュは、航空母艦ヴィクラマーディティヤの修理及び近代化により豊富な経験を得ました。
今、この工場は、クズネツォフを正常に修復する為の準備が整っています」

対談者は話した。

ロシア航空母艦の技術的準備状態の維持は、ムルマンスク第35艦船修理工場で行なわれている。
「アドミラル・クズネツォフ」は、20年以上に渡り大規模な修理をする事無く海へ出ており、信頼できる艦であり続けている。

「ソヴィエト連邦の艦の設計と作成のクオリティは大変素晴らしいものでした。
クズネツォフは、3-4年後には修理に置かれます。
僕が思うに、それは間違いなくセヴマシュになるでしょう」

情報提供者は話した。

彼によると「それは、少なくとも3年以上に渡る高度な修理と近代化になります」

「甲板航空隊の錬成についてですが、この為にエイスクのニートカ甲板訓練施設が有りますし、もしも必要ならば、クリミアのニートカ複合体へ戻る事も有り得るでしょう。
海洋飛行士は、その技量を失う必要は有りません」

情報提供者は説明した。


[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]

1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

「アドミラル・クズネツォフ」に関しては、これまで2度に渡って近代化改装の話が出ましたが、立ち消えになっています。
この時には、5年間掛けて高度な近代化を行なうと言われていました。
(1度目は2012-2017年に近代化改装を実施すると報じられ、2度目は2014-2019年)
[空母アドミラル・クズネツォフ近代化計画]
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2014年から近代化改装を開始する]
[空母アドミラル・クズネツォフの近代化は妨げられている]
[空母アドミラル・クズネツォフの近代化は先延ばしされている]

これまで「アドミラル・クズネツォフ」は、ムルマンスク第35艦船修理工場でメンテナンスが行なわれ、稼働状態に維持されて来ましたが、さすがに艦齢も20年を超えているので、この方法にも限界があります。
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そこで、数年後(2017-2018年)に「セヴマシュ」で近代化改装を行なうという話が再浮上してきました。
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以前、「セヴマシュ」は、改キエフ型重航空巡洋艦全通甲板空母へ変身させる大規模な改造工事を行なった経験が有ります。
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[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]
「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を行なう能力は充分に有るでしょう。

現在、「セヴマシュ」では、重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の大規模な近代化改装が行なわれていますが、これが終わった後、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化を行なう事になるのでしょう。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年夏にドック入りする]

ただ、今回の記事に登場する「防衛産業企業体の(匿名の)情報提供者」氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の期間は約3年間となっており、以前の5年間に比べて短くなっています。

以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は近代化改装で兵装システム電子機器を完全に入れ替えると報じられていましたが、実際には、兵装などの換装は限定的なものとなり、艦の寿命延長工事が主眼となるのかもしれません。

もしも兵装の換装が実施されるのならば、新たに装備される兵装は、おそらくは「パーンツィリ-M」「M-トール」になるでしょう。
[パーンツィリ-Mは近い将来にロシア海軍へ採用される]
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル「M-トール」が開発される]

近代化において「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービンエンジン)そのものを換装する可能性は有りませんが、ボイラーは新型に交換される可能性は有ります。
インドへ売却された空母「ヴィクラマーディティヤ」のように。
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これまで「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装に踏み切れなかった理由の一つとして、同艦が長期間ドック入りしている間の艦載機パイロットの練度維持の問題が有りました。

つい最近まで、ロシア国内には艦上機の発着訓練を行なえる地上施設が無く、ソ連邦時代にウクライナに建設された訓練施設(ニートカ)を借りていました。
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しかし現在では、ロシア南部クラスノダール地方エイスク艦上機の発着訓練を行なえる第859飛行戦闘訓練センター(新ニートカ)が建設されています。
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[エイスクの新ニートカへ艦上戦闘機Su-33が到着した]

更には、今年3月にクリミア半島ロシア連邦へ編入され、クリミアサキに在った旧ソ連時代の艦上機発着訓練施設「ニートカ」ロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]

「アドミラル・クズネツォフ」が数年間使えなくても、艦載機の訓練には何ら問題は無いでしょう。
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