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ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海でアメリカ原潜を追跡した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年8月9日16時05分配信
【情報提供者:ロシア連邦の船員は水上境界線からアメリカ合衆国の潜水艦を「追い出した」】
モスクワ、8月9日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊対潜部隊ロシア水上境界線アメリカの潜水艦を発見し、「追い出した」
ロシア通信社ノーボスチは、(ロシア)海軍総参謀部の高位の情報提供者より伝えられた。

「2014年8月7日、北方艦隊当直部隊はバレンツ海エリアで、アメリカ合衆国海軍のヴァージニア級と見られる外国の潜水艦を発見しました
探知と追跡の為、指定海域へ対潜艦打撃グループと対潜航空機Il-38が派遣されました」

対談者は話した。

彼によると、北方艦隊対潜部隊は、ロシア連邦の水上境界線から潜水艦を「追い出した」
潜水艦とのコンタクトは、約27分間に渡り続けられ、その後、アメリカの潜水艦は海域を去った。

「これは、最近にバレンツ海において外国の潜水艦が発見された唯一の事例ではありません。
このようなバレンツ海におけるNATO加盟国の潜水艦の行動は、危険な航海事故の原因となってきました」

対談者は想起した。

1992年、コラ湾の出口で、アメリカ合衆国海軍原子力潜水艦「バトンルージュ」と北方艦隊潜水艦K-276が衝突した。
1986年には、グレートブリテン海軍原子力潜水艦「スプレンディッド」北方艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦「タイフーン」が衝突した。

2000年の原子力潜水艦「クルスク」沈没の主な要因の1つは、アメリカ合衆国原子力潜水艦「トレド」との衝突であるとも言われた。


『イタルタス』より
2014年8月9日16時17分配信
【海軍総参謀部:アメリカの潜水艦が水上境界線で発見され、「追い出された」】

記事の内容は同一です。


ロシア北方艦隊は、8月5日から数日間に渡りバレンツ海で演習を実施しました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年8月5日12時50分配信
【北方艦隊の艦は潜水艦と海洋航空隊の共同活動の課題へ取り組むためにバレンツ海へ出た】

この演習には、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「アドミラル・レフチェンコ」、更には海軍航空隊対潜哨戒機Il-38も参加しました。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」
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大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」
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これらの部隊が、バレンツ海に居たアメリカの原潜(ヴァージニア級)を発見、追跡したという事のようです。
つまり、ヴァージニア級は演習の「標的」にされたという事になります。
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今回の記事に登場する「ロシア海軍総参謀部の高位の情報提供者」は、今回の事例の他にも、最近、バレンツ海アメリカなどの原潜の行動が確認されている事を示唆しています。

今回のケースとは逆に、ロシア海軍原子力潜水艦アメリカ本土付近で行動中の所を発見された事も有ります。
[シエラII級原潜、アメリカ東海岸沖で行動?]


記事中で触れられていますが、ロシアの原潜アメリカなどの原潜は、過去に何度かバレンツ海で衝突事故を起こしています。

1986年には、戦略原潜TK-12(タイフーン級)グレートブリテン原潜「スプレンディッド」が衝突しました。

1992年2月11日20時17分、ロシア原潜K-276(シエラI級)アメリカ原潜SSN-689「バトンルージュ」バレンツ海で衝突事故を起こしました。
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