元ウクライナ海軍潜水艦ザポリージャ艦長はロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦の艦長に任命されるかもしれない
- カテゴリ:クリミア(ウクライナ)情勢

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年9月8日18時39分配信
【ウクライナ潜水艦の艦長は新たな「ワルシャワンカ」を率いるかもしれない】
以前はウクライナ海軍の編制に含まれていたディーゼル潜水艦「ザポリージャ」の艦長は、最新潜水艦プロジェクト636.3の内の1隻の乗組員を率いる事になるかもしれない。
ロベルト・シャゲーエフ1等海佐は、既にサンクトペテルブルクにおいて再訓練を開始している。
『中央海軍ポータル』が独自の黒海艦隊の情報提供者より伝えられた所によると、元ウクライナ軍人ロベルト・シャゲーエフ1等海佐は、サンクトペテルブルクで建造されるプロジェクト636.3潜水艦の何れか1隻の艦長ポストの候補者として検討されている。
それは、2014年10月に起工される2隻の潜水艦~「コルピノ」及び「ヴェリキー・ノヴゴロド」と命名された~の何れか1隻について話している事は明白である。
(ロベルト・シャゲーエフ)1等海佐は、1997年にウクライナ海軍の編制へ加入し、2014年3月22日にロシア黒海艦隊へ移管された潜水艦「ザポリージャ」で勤務していた事が想い起される。
現在、乗組員は、計画戦闘訓練と修理の支援に忙しい。
2ヶ月以内に、「アルローサ」が修理に置かれる時、艦隊の編制にはディーゼルエレクトリック潜水艦「ノヴォロシースク」が受け入れられる。
元ウクライナ海軍潜水艦は、ロシア連邦黒海艦隊の唯一の潜水艦である。
しかし、ロシア連邦海軍司令部が再三に渡り表明しているように、ディーゼルエレクトリック潜水艦「ザポリージャ」の騒音と戦闘能力という特性は、既に現代の海洋戦闘における必要条件を満たしていない。
黒海艦隊は既に潜水艦旅団のスタッフと管理部を形成している事が想い起される。
この作業は、2014年末までに完了予定である。
ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフが述べたように、近代化されたプロジェクト636最新潜水艦は、ノヴォロシースクに駐留する。
2016年までに黒海艦隊は、このような潜水艦を6隻受領しなければならない。
「ザポリージャ」の艦長が(プロジェクト636.3潜水艦の艦長に)任命されるという可能性は、元ウクライナ軍人がロシア海軍において高位のポストを占める最初の事例では無い。
2014年7月、ウクライナ海軍司令官第1代理セルゲイ・エリセーエフは、バルト艦隊司令官(代理)のポストを受け取った。
4月、ウラジーミル・プーチンは、元ウクライナ海軍総司令官デニス・ベレゾフスキーを、アレクサンドル・ヴィトコ-ロシア連邦黒海艦隊司令官-の副司令官に任命した。
2014年3月、クリミア共和国がロシア連邦へ編入された事に伴い、クリミア半島に居たウクライナ海軍艦艇はロシアへ接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]
ウクライナ海軍唯一の潜水艦「ザポリージャ」に関しては、ロシア黒海艦隊潜水艦部隊(第247独立潜水艦大隊)の司令と参謀長が出向いて説得工作を行ない、その結果、艦長と一部の乗員は艦を離れましたが、残りの乗員は潜水艦と共にロシア海軍へ加わる道を選びました。
[ウクライナ潜水艦ザポリージャ、ロシア黒海艦隊へ編入?]
[旧ウクライナ潜水艦ザポリージャはロシア海軍旗を揚げた]

ロシア海軍への編入を拒み、「ザポリージャ」を離れた筈の艦長ロベルト・シャゲーエフ氏(1977年2月21日生まれ)ですが、それは、サンクトペテルブルクで新造潜水艦の艦長候補としての研修を受ける為でした。
つまり、ロベルト・シャゲーエフ氏はウクライナ海軍へは戻らず、ロシア海軍の士官となったという事です。
おそらくは、同氏と共に「ザポリージャ」を離れた他の乗員の一部もサンクトペテルブルクへ行っているかもしれません。
ロベルト・シャゲーエフ氏が艦長に任命される可能性が有るのは、今年10月起工予定のプロジェクト06363潜水艦「コルピノ」か「ヴェリキー・ノヴゴロド」になります。
[プロジェクト06363潜水艦]

なお、ロシア黒海艦隊へ加わった旧「ザポリージャ」(B-435)ですが、その後、ウクライナへ返還するという話が出てきました。
[潜水艦B-435(旧ザポリージャ)はウクライナ海軍へ返還されるかもしれない]
[潜水艦ザポリージャはウクライナ側へ返還される]
しかし、以前に同艦を修理した際の代金が未払いである事が明らかにされ、ウクライナへの返還は未だに実現していません。
(「ザポリージャ」の修理はロシア側の手により実施された)
[ロシアは、ウクライナ潜水艦の修理に協力する]
[ウクライナ潜水艦ザポリージャは完全に修復された]
ロシア側としては、未払いの修理代金を支払わなければ「ザポリージャ」をウクライナへ引き渡さないつもりのようですが、ウクライナ側は、金を支払ってまで「ザポリージャ」を取り戻す気はさらさら無いようです。
[セヴァストーポリの企業は潜水艦ザポリージャ(現B-435)の差し押さえを求める]
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