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ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはロシア人乗員による2度目の訓練航海を完了した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月3日9時23分配信
【「ミストラル」はロシアの第2乗組員と共にサンナゼールへ戻った】

艦上にロシアの第2乗組員を乗せたヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」は、訓練航行任務の遂行を終えてSTXフランス造船所の在るサンナゼールへ戻った。

「ウラジオストク」は、モスクワ時間で殆ど真夜中(10月3日未明)にサンナゼールの岸壁に係留された。
全ての海洋出航任務は10日間に渡って続けられ、重大な問題点も無く仕上げられた。
艦はロシア第2乗組員と共に、サンナゼール港からビスケー湾を横切り、操艦に取り組んだ。
「250名の我が船員と約200名の造船所の専門技術者が乗っていました」
ロシア連邦海軍総参謀部
の情報提供者は指摘した。
彼は、「ウラジオストク」フランスの旗の下に海洋へ滞在していた事を指摘した。

以前、DVKD-1「ウラジオストク」の為に用意されたロシア第1乗組員が、艦の管理技量を得る為の訓練航海が行なわれた。

「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)フランスの国営防衛企業DCNSは、2011年6月に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型の建造契約へ署名した。
艦の後部はサンクトペテルブルクバルト工場で建造された。

艦の前部と後部の接合と完成の最終段階はサンナゼールSTXフランス造船所で実行された。

約400名のロシア人船員は、ヘリコプター空母操作の訓練を実施する為、6月末に練習艦「スモーリヌイ」サンナゼールへ到着した。

ロシア海軍への軍艦「ウラジオストク」の引き渡しは今年秋に、軍艦「セヴァストーポリ」は2015年秋に予定されていた。
しかし、9月にフランス大統領フランソワ・オランドは、「ミストラル」ロシアへの引き渡しに関する最終決定は、ウクライナ情勢に応じて10月末に下されると表明した。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

1番艦「ウラジオストク」は、前半部分が2012年2月1日にフランスサンナゼール造船所で起工され、後半部分はロシアバルト工場(サンクトペテルブルク)で2012年10月1日に起工、その後、サンナゼールで前部と後部が結合されて2013年10月15日に進水、2014年3月からは洋上試験を何度か実施しています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦(強襲揚陸艦)ウラジオストクは就役から1年間は集中運用される]

ロシア海軍将兵の手による「ウラジオストク」の最初の出航は2014年9月10日に予定されていましたが、フランス側の説明によると「技術的な理由」で延期され、結局、9月13日に出航しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクはロシア海軍乗員の手でサンナゼールを出航した]

9月22日に帰港しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクはサンナゼールへ帰港した]

9月23日夜、「ウラジオストク」は、2番艦「セヴァストーポリ」の乗組員により再び出航しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクは再び出航した]

そして、10月3日未明(モスクワ時間)にサンナゼールへ帰港しました。

その2番艦「セヴァストーポリ」は、前半部分が2013年6月18日にフランスで起工され、後半部分は2013年7月4日にロシアで起工されています。
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着し、既に接合作業が開始されています。
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは2014年に進水する]


2014年9月3日、フランス大統領フランソワ・オランドは、最近のウクライナ情勢の悪化に伴い、ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母(1番艦「ウラジオストク」)の引き渡しを凍結すると発表しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しは2014年11月まで保留される]

しかし、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級に関する契約破棄の通告は有りません。
[フランスはミストラル級ヘリ空母に関するロシアとの契約を破棄していない]

フランス側も、これは「ミストラル」級に関する契約の破棄を意味するものではないと再三に渡り表明しています。
(契約を破棄してしまえばロシアへ違約金を支払う必要が生じる為)

結局、ロシア「ミストラル」級ヘリコプター空母「ウラジオストク」を当初の納入期日(2014年11月1日)に引き渡すか否かの決断は、今年10月末に下される事になりました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しに関する決定は2014年10月末に下される]
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しはウクライナ情勢の改善により実行される]

「ロソボロネクスポルト」総取締役代理イーゴリ・セヴァスチャノフ氏は、「ウラジオストク」の引渡証書への署名は、(フランス側がキャンセルしなければ)今年10月末-11月初頭に実施されると明言しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター空母ウラジオストクの納入は2014年10月末-11月初頭に予定されている]


この他、未確認情報ですが、「ウラジオストク」は今年11月4日に引き渡されるという話も有ります。
『インタファクス-AVN』より
2014年9月30日13時29分配信
【フランスは1隻目のヘリコプター空母「ミストラル」を11月4日に引き渡す-情報提供者】

ロシア造船業界の(匿名の)情報提供者によると、ヘリ空母「ウラジオストク」は11月4日にサンナゼールロシアへ引き渡されるとの事です。
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