ロシアはフランスからミストラル級ヘリ空母引き渡し拒絶の通知は受けていない
- カテゴリ:フランスのミストラル級引き渡し保留問題


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月14日13時12分配信
【マントゥロフ:モスクワは「ミストラル」引き渡し拒絶の通知は受けていない】
モスクワ、10月14日-ロシア通信社ノーボスチ
モスクワはパリから「ミストラル」引き渡し拒絶の通知を受けておらず、その時期は変更されていない。
火曜日、ロシア連邦産業相デニス・マントゥロフは明らかにした。
「(ミストラル級の引き渡しを)拒絶するという公式な通知は受け取っていません。
時期は変更されていません」
マントゥロフは「ミストラル」が今年に引き渡されるのかというロシア通信社ノーボスチの質問に答え、こう話した。
9月中旬、フランスは、ウクライナ危機に関連して「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡しを差し止めると再びロシアを威嚇した。
フランス側の声明によれば、それ(ウクライナ危機)にはモスクワが直接に関与している。
その後、エリゼ宮の代理人は、艦の引き渡しは法的には停止されていない事をロシア通信社ノーボスチに説明した。
これはフランソワ・オランド大統領が政治的立場から言ったものであり、彼によると、ウクライナ情勢が改善されない場合には、11月中の艦の引き渡しは承認できない。
その後、オランドは、10月末にロシアへの1隻目の「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡しに関する決定を下す事を表明した。
彼によると、艦の引き渡しの為の2つの条件は、ウクライナにおける停戦の実現と、更には、(ウクライナ)危機の政治的解決に関する合意が実在する事である。
ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター空母「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用されなければならない。
汎用ヘリコプター空母「ミストラル」の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
乗組員160人の他、ヘリコプター空母は更に450人を収容可能である。
航空グループには16機のヘリコプターが含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。
艦の貨物甲板には約40両の戦車と70両の車輌を収容できる。
艦を建造するのはフランスのサンナゼール造船所である。
現在、ここには400名のロシア人船員が滞在しており、「ウラジオストク」における海上実習段階を経ている。
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
2014年9月3日、フランス大統領フランソワ・オランドは、最近のウクライナ情勢の悪化に伴い、ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母(1番艦「ウラジオストク」)の引き渡しを凍結すると発表しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しは2014年11月まで保留される]
しかし、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級に関する契約破棄の通告は有りません。
[フランスはミストラル級ヘリ空母に関するロシアとの契約を破棄していない]
フランス側も、これは「ミストラル」級に関する契約の破棄を意味するものではないと再三に渡り表明しています。
(契約を破棄してしまえばロシアへ違約金を支払う必要が生じる為)
フランス側は、ウクライナ情勢が改善されればロシアへ「ミストラル」級を引き渡すと繰り返し表明しています。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しに関する決定は2014年10月末に下される]
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しはウクライナ情勢の改善により実行される]
[ウクライナに平和が戻った時にフランスはロシア海軍向けミストラル級に関する決断を下す]
そして今回、ロシア連邦産業貿易相デニス・マントゥロフ氏が明らかにした所によると、フランス側から「ミストラル」級の引き渡しを拒絶するという公式な通知は受けていないとの事です。

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