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ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化を行なっている企業協同は、そのまま同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化も担当する

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『タス通信』より
2014年10月16日11時10分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」近代化の為の協同の枠組は「ピョートル・ヴェリキー」にも適用される】
モスクワ、10月16日/タス通信

重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化に関わる国内企業協同は、その後、「ピョートル・ヴェリキー」の近代化にも使用される。
同プロジェクト巡洋艦を開発した北方計画設計局総取締役ウラジーミル・スピリドプロは、タス通信特派員に対し、こう述べた。

「オルラーン」型(プロジェクト1144)巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は1988年に(海軍の)編制へ加入したが、1999年以降、修理に置かれている。
同艦の近代化の為の契約は2013年に締結され、メディアが記したように、2014年から実際の作業が始まった。

スピリドプロによると、設計局は既に技術的設計を行なっており、設計文書の作成作業を開始している。
工場「セヴマシュ」は、「ナヒーモフ」近代化の為の契約を受け、作業は始まっていると対談者は付け加えた。
彼は、発注を受けた「セヴマシュ」が、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(インドの為に近代化された元「アドミラル・ゴルシコフ」)の作業で得られた経験により、幹部職員の潜在力の維持が可能となっている事を強調した。

「ヴィクラマーディティヤの作業に関わった人々は、過酷な体験により、大いなる経験を得ました。
何故ならば、初めての水上艦、ましてや航空母艦の作業でしたからね」
スピリドプロ
は指摘した。
「そして今、ナヒーモフの近代化の為、彼ら幹部職員は、この経験を生かすことが出来ます」

彼は、「ナヒーモフ」及び大幅に改正された「ピョートル・ヴェリキー」よりも古い「オルラーン」型巡洋艦の近代化は行われない事を確認した。
これは、1980年に就役した軍艦「アドミラル・ウシャコーフ」と1984年に就役した「アドミラル・ラーザレフ」についての話である。


プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為の契約は、2013年5月にロシア連邦国防省「セヴマシュ」造船所との間で締結されました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化は、船体と機関以外は殆ど入れ替えるという大規模なものであり、既存の各種機器の撤去作業が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍へ復帰する]
[原子力巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの搭載機器が撤去される]

現用兵器の撤去後、新型のミサイル兵器(有翼ミサイル「カリブル」高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」)が装備されます。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはカリブルとポリメント・リドゥートを装備する]
[近代化された重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは80発の有翼ミサイルを搭載する]

現在、本格的な近代化改装作業を行なう為、セヴマシュ造船所の貯水池(屋外特設船台)への入渠準備を進めています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはドック入りの準備を進めている]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは航空母艦ヴィクラマーディティヤの経験を基に近代化される]
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2014年10月にドック入りする]

「アドミラル・ナヒーモフ」は、近代化改装を終えて復帰した後、30-40年間に渡り現役に留まります。
(つまり、最長で2050年代まで現役に留まる)
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は早ければ2018年に完了しますが、その後、続けて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装が始まります。
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[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装完了後、同型艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装が始まる]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装には、ロシア国内の様々な企業が協同で参画しておりますが、これらの企業協同が、そのまま「ピョートル・ヴェリキー」の近代化改装を行なう事になります。


記事末尾で触れられていますが、「アドミラル・ナヒーモフ」よりも古い同型艦2隻の近代化改装は実施されません。

1番艦「キーロフ」(アドミラル・ウシャコーフ)は既に解体が決定されています。
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[重原子力ロケット巡洋艦キーロフ(アドミラル・ウシャコーフ)は解体される]

2番艦「アドミラル・ラーザレフ」(旧フルンゼ)は艦上の兵装や機器が撤去された状態で保管されています。
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[ロシア太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(旧フルンゼ)近影]
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