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ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母1番艦ウラジオストクの引き渡しに関する決定は2014年11月前半に下される

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『タス通信』より
2014年10月25日21時35分配信
【情報筋:ロシア連邦への1隻目のヘリコプター空母「ミストラル」引き渡しについての決定は、11月に採択される】
パリ、10月25日/タス通信特派員ミハイル・チモフェーエフ

ロシアへの1隻目の「ミストラル」型ヘリコプター空母の引き渡し問題に関する決定は、11月前半に採択される。
この情報は、フランス国防省から非公式に得られており、軍事評論家トーマ・オフヌン『リベラシオン』紙のウェブサイト上で公開した。

「真実の時は近づいています。
フランス国防省が伝えたように、ロシアへの2隻のミストラル型ヘリコプター空母の引き渡しに関する決定は、既に支払いが実行されている為に、11月前半に採択されなければなりません」

専門家は記した。

彼は指摘した。
「フランスは決定がどうあるべきかについては相対的に変化するという事にも関わらず、フランス当局の高級幹部の1人は、先週、この件に関する肯定的な結果について、楽観的な見通しを表明しました」

雑誌『ル・ポイント』によると、「ミストラル」を建造する2企業(DCNS社STX造船所)、軍用エレクトロニクス企業タレス、更にフランス国防省は、全て、パリロシアへの2隻のヘリコプター空母の引き渡しを決定すべきだと考えている。

「強調したいのは、契約上の義務を履行しなければ、フランス製兵器の潜在的な買い手となる全ての国へ、非常に否定的なシグナルを送る事になるという点です。
ミストラルの今後の運命に関する決定は、フランス製兵器及び軍用装備の年間受注額である60億ユーロ以上の価値が有るものと見積もられます」

同誌は強調した。

と同時に同誌は、フランス大統領フランソワ・オランド「一連のNATO加盟国からの圧力という非常に困難な状況に在った」事を認めた。
「特にポーランドについては、フランスのユーロサム社による対ミサイル及び高射ミサイルの供給に関する交渉の最終段階に在りました」

「この40億ユーロの大口契約は、ロシアとのミストラルに関する取り引きの3倍以上になります」
雑誌は強調した。

ポーランドは更に、フランスから3隻の潜水艦を取得する意向である-DCNS社は、既に潜水艦スコルペネを提示している。
更にポーランドは、同誌によれば、フランスから70機の戦術軍用輸送ヘリコプターを購入するかもしれない。
エアバスとの当該契約の額は、25億ユーロに達する可能性が有る。

「ポーランド国防相トマシュ・セモニャクは、フランスの為のこれらの貴重な契約が締結される可能性は、ミストラルに関する決定に直接依存すると率直に表明しています」
雑誌『ル・ポイント』は強調した。

ロシア海軍の為のヘリコプター空母の建造契約は2011年6月に署名された。
「ウラジオストク」と命名された1隻目の「ミストラル」は、2013年10月に進水した。
2014年9月、引き渡しの問題が未解決のままであるにも関わらず、試験の枠組においてロシア人船員を乗せて海へ出た。
2隻目の「ミストラル」-「セヴァストーポリ」は、来年に納入されなければならない。

契約の総金額は11億2000万ユーロである。
フランスが(契約)不履行の場合、ロシアへ違約金を支払う義務が有る。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

2014年9月3日、フランス大統領フランソワ・オランドは、最近のウクライナ情勢の悪化に伴い、ロシアへの「ミストラル」級ヘリ空母(1番艦「ウラジオストク」)の引き渡しを凍結すると発表しました。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しは2014年11月まで保留される]

しかし、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級に関する契約破棄の通告は有りません。
[フランスはミストラル級ヘリ空母に関するロシアとの契約を破棄していない]

フランス側も、これは「ミストラル」級に関する契約の破棄を意味するものではないと再三に渡り表明しています。
(契約を破棄してしまえばロシアへ違約金を支払う必要が生じる為)

フランス側は、ウクライナ情勢が改善されればロシア「ミストラル」級を引き渡すと繰り返し表明しています。
[ミストラル級ヘリ空母ウラジオストクのロシアへの引き渡しに関する決定は2014年10月末に下される]
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母の引き渡しはウクライナ情勢の改善により実行される]
[ウクライナに平和が戻った時にフランスはロシア海軍向けミストラル級に関する決断を下す]

ロシア連邦産業貿易相デニス・マントゥロフ氏によると、フランス側から「ミストラル」級の引き渡しを拒絶するという公式な通知は受けていません。
[ロシアはフランスからミストラル級ヘリ空母引き渡し拒絶の通知は受けていない]

10月末、ロシア連邦大統領府長官セルゲイ・イワノフ氏は、もしもフランス側が契約を履行しなかった場合、つまり、ヘリ空母「ウラジオストク」の引き渡しを拒否した場合には違約金を請求すると公式に表明しました。
[もしもフランスがミストラル級ヘリ空母をロシアへ引き渡さなかった場合、ロシアは違約金を請求する]

ロシア向け「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」の引き渡し時期は、11月初頭以降になります。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母1番艦ウラジオストクの納入時期は延期される]

ロシアフランス「ミストラル」級の代金(約12億ユーロ、正確には11億2000万ユーロ)の内、既に8億8000万ユーロを支払っており、10月中には6000万ユーロが支払われます。
10月中に合計で9億4000万ユーロが支払われるという事になります。

この件も有ってか、フランス側は、「ウラジオストク」の引き渡しに関する決定を11月前半に下す事にしたようです。
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