ロシア太平洋艦隊は中国海軍との合同演習を準備する

『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
2012年3月30日10時55分配信
ロシア連邦軍東方軍管区(太平洋艦隊)発表
【太平洋艦隊艦艇打撃グループは海洋への出航を準備する】
太平洋艦隊の沿海地方南部における冬期戦闘演習は活動段階に入る。
太平洋艦隊将兵は多くの訓練を行ない、その主要目的は戦術艦艇グループの協調の点検である。
4月に海軍将兵は、異なる構成の50回以上の戦闘訓練任務を行ない、160回以上のミサイル及び砲射撃、約20回の機雷・魚雷発射を実施する。
4月上旬にピョートル大帝湾で一連の任務が完了した後、沿海地方小艦隊の異なる戦術艦艇グループの訓練の結果が示される。
戦闘訓練計画の仕上げには、沿海地方異種兵力小艦隊司令官ヴィクトル・ソコロフ少将が指揮する3つの水上艦部隊及び潜水艦部隊が関わる。
約30隻の戦闘艦艇及び支援船が海上へ出る。海洋対潜航空隊も積極的に関与する。
最初に海上へ出るのは、主力ロケット艦の巡洋艦「ワリャーグ」である。
掃海艇、大型対潜艦および小型対潜艦は、水域の保護および防衛の戦術訓練任務を仕上げる。
この他の段階として、潜水艦「ワルシャワンカ」が扮する「敵潜水艦」の探知、発見及び撃破訓練が行なわれる。
次に潜水艦乗員は、同僚を混乱させる事を試み、水上艦部隊の主力に対し密かに効果的な魚雷「攻撃」を行なう。
演習期間は4月中旬まで継続され、その後、太平洋艦隊戦闘艦艇支隊は黄海へ出発し、ロシア-中国合同演習「海洋協調-2012」に参加する。
4月下旬にロシア連邦海軍と中華人民共和国人民解放軍海軍の合同演習「海洋協同-2012」が実施されます。
[ロシア・中国海軍合同演習は4月に黄海で実施される]
[ロシア-中国海軍合同演習・続報]
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」は4月22日から29日に実施される]
[中露海軍は4-5月に海上連合演習を挙行する]
今度の演習は、その為の準備も兼ねているようです。
記事中の「大型対潜艦」はプロジェクト1155(ウダロイ型)、「小型対潜艦」はプロジェクト1124(グリシャ級)、「潜水艦ワルシャワンカ」はプロジェクト877(キロ級)を指しています。
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(2012年2月)

太平洋艦隊沿海地方異種兵力小艦隊(フォーキノ)には3個水上戦闘艦艇部隊と1個潜水艦部隊が所属しています。
第36水上艦師団(フォーキノ):原子力巡洋艦1隻(非稼働)、ロケット巡洋艦1隻、駆逐艦4隻(稼働状態にあるのは1隻)
第44対潜艦旅団(ウラジオストク):大型対潜艦4隻
第165水上艦旅団(ウリス湾):小型対潜艦4隻、掃海艇4隻、ミサイル艇11隻
第19潜水艦旅団(ウリス湾):潜水艦6隻
この他に、給油船や曳航船などの支援艦艇部隊があります。
合同演習「海洋協同-2012」には、ロシア太平洋艦隊から戦闘艦艇と支援船を合わせて10隻以上が参加します。
記事中に名前が出てくる沿海地方異種兵力小艦隊司令官ヴィクトル・ソコロフ少将は、2009年初頭に海賊対処部隊指揮官としてアデン湾へ行っています。
[ロシア海軍第2次ソマリア遠征]
この時には1等海佐(カピタン・1ランガ)でしたが、その後、少将に昇進し、沿海地方異種兵力小艦隊司令官に就任しました。
ソコロフ氏率いる海賊対処部隊は、2009年1月13日にソマリア海賊3名を拘留しました。
[ロシア海軍大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラドフ」、海賊を拘束]
ソコロフ氏率いる海賊対処部隊は、アデン湾から帰港する途中に中国を訪問しています。
[ロシア太平洋艦隊艦艇支隊は中国を訪問する]
[ロシア太平洋艦隊艦艇支隊、中国訪問]
[ロシア太平洋艦隊艦艇支隊・中国訪問3日目]
合同演習「海洋協同-2012」に参加するロシア海軍部隊も、ソコロフ少将が率いるのでしょうか。
【ヴィクトル・ニコラエヴィッチ・ソコロフの経歴】
1963年4月4日生まれとの事ですから、間もなく49歳の誕生日を迎えます。
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