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ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクは救助カプセルの動作試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(北方艦隊)広報サービス発表
2014年11月10日12時41分配信
【北方艦隊は最新原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」の浮上救助室の試験を行なった】

北方艦隊は、プロジェクト「ヤーセン」原子力潜水艦のトップで今年6月にロシア海軍へ受領された「セヴェロドヴィンスク」浮上救助室の試験の為の演習を実施した。

北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は指摘した。
「我が国の海軍のロシア(連邦)時代の歴史上初めて、私共は、艦上の試験チームにより、本来の目的に沿った最新原子力潜水艦の浮上救助室の試験を行ないました」

ウラジーミル・コロリョーフ大将は強調した。
「浮上救助室の試験結果により、海軍へ軍備採用された最新鋭艦の信頼性と合理性が確認されました。
北方艦隊潜水艦部隊司令部と原子力潜水艦セヴェロドヴィンスク乗組員は入念な準備を行ない、この演習において、複雑な戦闘訓練活動を安全に実施する事が可能となりました」


この演習の特徴は、比較的小さいザーパドナヤ・リツァ湾海域で、排水量13000トン以上、全長約140メートルの原子力潜水艦が、この深度で航行せずに艦を安定させる為に必要な深度40メートルまで潜航し、固定位置の地面(海底)で原子力潜水艦に緊急事態が起こったという想定で実施された事に有る。

同時に、5名から成る浮上救助室の試験チームは、原子力潜水艦の艦上において、浮上救助室を使用して緊急事態が起こった艦を放棄するという複合活動に取り組んだ。
(救助)室本体には、試験チームに加え、更には、艦内に居る全乗組員の総体重に等しいバラストが載せられていた。

この演習の第2の技術的特徴は、正常な浮力を有する浮上救助室が、「重くて動かない」原子力潜水艦から切り離された後に自由上昇した事に有る。
(救助)室の浮上重量は数トンである。
乗組員は、指定深度で艦を安定させ、安全に浮上させるには数秒が必要であることを確認した。

水上への浮上後、浮上救助室は救助船まで曳航され、その後、試験チームは船上へ上がった。

原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」乗組員に加え、演習には北方艦隊捜索救助支援部隊救助船「ミハイル・ルドニツキー」と専門の潜水夫が関わった。

ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、浮上室の試験の為の演習に協力した北方艦隊のスタッフが、演習中に勇気とプロ意識を示した事に感謝の意を表した。

浮上救助室は、現在、ロシア海軍の軍備として在る全ての最新及び建造中の原子力潜水艦へ装備されている。


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水したプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中ロケット巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日、受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]

2014年6月17日、ロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、北方艦隊潜水艦部隊・第11対空母原潜師団へ編入され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは最新の原子炉セキュリティシステムを有する]

「セヴェロドヴィンスク」は試験運用を完了させる為、7月初頭に出航すると発表されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは2014年7月初頭に出航する]

7月3日、艦内システムの点検の為、セヴェロドヴィンスク市から出航しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは出航した]

7月18日、セヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海海軍基地へ戻った]

その後、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ移動し、7月27日の「ロシア海軍の日」の祝賀行事に参加しました。

7月28日にセヴェロモルスクを去り、白海の洋上訓練場へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは白海で戦闘訓練を行なう]

7月31日、セヴェロドヴィンスク市白海海軍基地へ戻りました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクはセヴェロドヴィンスク市へ戻った]

8月初頭にも短期間出航し、8月8日に白海海軍基地へ戻っています。

8月30日、原潜「ドミトリー・ドンスコイ」と共に白海海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクはタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイと共に出航した]

この時、白海ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクはミサイルを発射した]

その後、白海を去り、常駐基地となるザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭原潜セヴェロドヴィンスクは駐留基地ザオゼルスク(ザーパドナヤ・リツァ)へ向かった]

そして11月10日、ザーパドナヤ・リツァ浮上救助室の動作試験が行なわれました。

「セヴェロドヴィンスク」浮上救助室はセイル内に装備されています。
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(この図の9)
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