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ロシアはミストラル級のような「強襲揚陸艦」を必要としていない

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『タス通信』より
2014年12月12日12時01分配信
【海洋協議会第1副議長:ロシアは「ミストラル」を必要としない】
モスクワ、12月12日/タス通信

ロシア「ミストラル」型ヘリコプター空母を必要としていない。
何故なら、将来的に、海洋揚陸部隊を何処かへ上陸させる事が有るなどとは到底予想できないからである。
ロシア連邦政府海洋協議会第1副議長セルゲイ・シシカレフは表明した。

「私は、この船が大いなる必要性を有しているなどとは見ておりません。
これらは、狭い海域で運用され、航行する事になるでしょう。
そこは、もはや保護されており、足を踏み入れる事が可能です。
我々の戦略的利益の観点から見て、私共は、海洋揚陸部隊を何処かへ上陸させる事が有るなどとは到底予想できません」
シシカレフ
は話した。

彼は、ロシアにとっては、ヘリコプター空母の代わりに金を受け取る方が良いと指摘した。
「この見地から、フランスは首尾一貫して我々の利益の為に行動しています」
協議会第1副議長は付け加えた。

2011年夏、ロシア「ミストラル」型ヘリコプター空母の建造契約をフランスと締結した。
1番艦「ウラジオストク」は2014年秋にロシア海軍への引き渡しが計画されていた。
しかし、引き渡しはウクライナでの出来事に関連し、延期された。

以前、防衛産業担当副首相ドミトリー・ロゴージン(彼は海洋協議会のトップである)は、ロシア連邦への「ミストラル」の引き渡しが挫折した場合でも、自身で航空艦を建造する事が可能であると表明した。
前日夕方、防衛産業の高位の情報提供者は、独自の汎用揚陸ヘリコプター母艦の建造は2050年までの長期軍事造船プログラムに含まれてるとタス通信へ表明した。
また、この夏にロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフは、ロシア軍「ミストラル」の取得に関心が在ると述べた。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

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今回の記事に登場するロシア連邦政府海洋協議会第1副議長セルゲイ・ニコラエヴィチ・シシカレフ氏は、公式サイトを持っています。
【セルゲイ・シシカレフ氏の公式サイト】
セルゲイ・ニコラエヴィチ・シシカレフ氏は1968年2月2日に生まれ、ソ連海軍北方艦隊海軍歩兵部隊で勤務していた事もあります。
法学博士号を有し、予備役大佐でもあります。
この他、「デロ・グループ」の社長も務めています。
【「デロ・グループ」公式サイト】

【『ロシア連邦政府海洋協議会』公式サイト】
現在はロシア副首相ドミトリー・ロゴージンが議長を務めており、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督も副議長としてメンバーの一員となっております。

その海洋協議会の第1副議長セルゲイ・シシカレフ氏は、フランスからの引き渡しが凍結されている「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦「ロシアにとっては必要が無い」と言い切りました。

「ミストラル」級は、フランスでの正式分類は「指揮・戦力投射艦」となり、西側では一般的に「強襲揚陸艦」と呼ばれています。

「強襲揚陸艦」は、搭載するヘリコプター揚陸艇を使い、上陸部隊の兵員や戦闘車両を海岸へ迅速に上陸させる事が出来ます。

しかし、ロシアは、現在も将来も、そのような揚陸作戦を実行する可能性は無いので、「ミストラル」級のような「強襲揚陸艦」は必要ないというのがシシカレフ氏の見解です。
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