ロシア海軍太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフは浮きドックで修理された
- カテゴリ:重原子力ロケット巡洋艦キーロフ型

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月17日16時14分配信
【巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」は太平洋艦隊への駐留を準備する】
2014年、太平洋艦隊の造修所「第30艦船修理工場」は、原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」のドック修理を完了した。
『中央海軍ポータル』が防衛産業企業体の情報提供者から伝えられたように、これは、同艦の保管状態に鑑み、係留期間を拡張する必要が有ったが故である。
「極東の造船所の2015年の年間計画は未だ合意されておりませんので、巡洋艦アドミラル・ラーザレフの復旧作業を継続するかどうかについてお話する事は出来ません。
2014年のドック修理は、長期間に渡り岸壁での係留状態に在った同艦の不沈性を確保する必要が有った為です」
対談者は『中央海軍ポータル』へ説明した。
「既に2隻のプロジェクト1144原子力巡洋艦が居るセヴェロドヴィンスクへのアドミラル・ラーザレフの回航のオプションについてお話しますと、現在の状況での北方(北極海)航路経由の艦の回航は、非常に問題が有るでしょう」
情報提供者は強調した。
セヴェロドヴィンスク自体は、もう1隻の「オルラーン」を待っていない。
艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」広報サービスが『中央海軍ポータル』特派員へ伝えたように、現在、同社の係留岸壁は、同プロジェクトの原子力巡洋艦「アドミラル・ウシャコーフ」(旧「キーロフ」)で占められており、解体作業は2016年よりも前には開始されない。
「もしもアドミラル・ラーザレフをセヴェロドヴィンスクへ回航する決定が下されたとしても、入る場所が有りません。
例えば、最近、2隻の原子力潜水艦が近代化の為に来ましたが、ズヴェズドーチカが受け入れられるのは1隻のみであり、2隻目は白海海軍基地への係留を待っています」
「ズヴェズドーチカ」広報サービス代表エフゲニー・グラジシェフは話した。
重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」は、1999年にロシア海軍の戦闘編制から除外された。

それと同時に解体の為の準備が始まった。
2004-2005年、同艦は核動力装置のコンポーネントを撤去した。

同艦の今後の運命についての司令部の公式声明はメディアにより流布されていない。

しかし、同プロジェクト艦の1隻-「アドミラル・ウシャコーフ」の運命に関しては、北方艦隊から明白な判断が下されている-復元は行なわれない。
「アドミラル・ラーザレフ」は、高度に自動化された重原子力ロケット巡洋艦プロジェクト1144「オルラーン」4隻の内の1隻であり、サンクトペテルブルクのバルト工場で建造された。



同プロジェクトで唯一編制に残っている艦は、北方艦隊旗艦の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」である。
もう1隻の「アドミラル・ナヒーモフ」は、最近、近代化の為にセヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」社の貯水池へ送られた。
近代化が終わった後の「ナヒーモフ」は、同シリーズ中で最も強力な艦となるだろう。
プロジェクト1144のトップ艦「アドミラル・ウシャコーフ」(旧「キーロフ」)は「ズヴェズドーチカ」の係留岸壁に在り、来年からは国営法人「ロスアトム」による解体プロジェクトの展開が始まる。
ロシア太平洋艦隊所属のプロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」(1984年12月7日就役、1992年5月末までは「フルンゼ」)は、1999年7月には予備役に編入され、以後は沿海地方のフォーキノで係留保管されました。
[原子力巡洋艦フルンゼ(アドミラル・ラザレフ)-2007年3月]
[キーロフ級2番艦フルンゼ(現アドミラル・ラーザレフ)近影(2007年秋)]
[原子力巡洋艦フルンゼ(アドミラル・ラザレフ)近況(2008年8月2日)]
[フォーキノ湾の原子力巡洋艦アドミラル・ラザレフ<旧フルンゼ>(2009年8月31日)]
2010年以降、艦上の各種装備が撤去されました。
[キーロフ型原子力巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(2011年7月)]
そして2014年6月末からフォーキノ近郊のドゥナイの大型浮きドックPD-41へ入渠しました。
[ロシア太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(旧フルンゼ)近影]
同型艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、セヴェロドヴィンスクで大規模な近代化改装が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦キーロフ型の近代化改装]
もう1隻の同型艦「アドミラル・ウシャーコフ」は、既に解体が決定しています。
[重原子力ロケット巡洋艦キーロフ(アドミラル・ウシャコーフ)は解体される]
しかし、「アドミラル・ラーザレフ」の今後の運命は、未だ決定されていません。
この為、今後も係留保管を続ける為に浮きドックで船体を修復したようです。
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