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「強襲揚陸艦」ミストラル級はロシアの軍事ドクトリンには適合しない

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『タス通信』より
2014年12月22日11時15分配信
【ロシア連邦軍事産業委員会:「ミストラル」はロシアの軍事ドクトリンに適合していない】
モスクワ、12月22日/タス通信

フランスヘリコプター空母「ミストラル」は、ロシア軍事ドクトリンに適合していない。
ロシア連邦軍事産業委員会協議会副議長ユーリー・ミハイロフは表明した。

「私が、ここで新たに公表するまでも無い事ですが、本質的に、揚陸艦としてのミストラルは、我々の防衛ドクトリンには適合しておりません」
ミハイロフ
は、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送で話したが、どの種類の兵器についての話であるのかについては明確にしなかった。

ミハイロフは、ロシア「ミストラルが無くても生き残る」と付け加えた。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア連邦軍事産業員会は、ウラジーミル・プーチン大統領が委員長を務めています。
ドミトリー・ロゴージン副首相、ユーリー・ボリソフ国防相代理、デニス・マントゥロフ産業貿易相、セルゲイ・ショイグ国防相も委員会のメンバーです。

軍事産業委員会協議会の議長はドミトリー・ロゴージン副首相が務めており、彼を補佐するのが、協議会副議長ユーリー・ミハイロフ氏です。
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ロシア軍事産業委員会の幹部では、2013年1月末に第1副委員長イワン・ハルチェンコ氏が、「ミストラル」級の導入を「馬鹿げた決定」と批判しています。
[ロシア軍事産業委員会はフランスからのミストラル級購入という「馬鹿げた決定」を再検討する]

そして今回、軍事産業委員会協議会副議長ユーリー・ミハイロフ氏は、「揚陸艦」としての「ミストラル」級ロシア軍事ドクトリンに適合していないと述べました。

ミハイロフ氏は、「ミストラル」級ロシア軍事ドクトリンに適合していない具体的な理由については何も言いませんでしたが、おそらくは、以前にロシア連邦政府海洋協議会第1副議長セルゲイ・シシカレフ氏が「ロシアはミストラル級を必要としていない」と述べたのと同様の理由でしょう。
[ロシアはミストラル級のような「強襲揚陸艦」を必要としていない]

「ミストラル」級は、フランスでの正式分類は「指揮・戦力投射艦」となり、西側では一般的に「強襲揚陸艦」と呼ばれています。

「強襲揚陸艦」は、搭載するヘリコプターや揚陸艇を使い、上陸部隊の兵員や戦闘車両を海岸へ迅速に上陸させる事が出来ます。

しかしながら、ロシア連邦軍は、現在も将来も、そのような揚陸作戦を実行する可能性は有りません。
それが、「ロシアの軍事ドクトリンに適合していない」という事でしょう。
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