ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはオマーンを訪れた

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年1月12日12時38分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はオマーンに到着した】
モスクワ、1月12日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア連邦海軍の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はオマーンのサラーラ港へ業務寄港を行なった。
月曜日、北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。
ロシア艦は1月15日までサラーラ港(オマーン)に滞在する予定であり、その後、長期航海任務の遂行を継続する。
「長期航海任務を遂行している北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは、本日、サラーラ港(オマーン)への業務寄港を行ないました」
セルガは伝えた。
更に彼は、ロシア大型対潜艦乗組員によるオマーン訪問は、今回の遠距離航海における外国の港への初めての寄港だった事を指摘した。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市を出た2014年11月20日に始まった。
この間に船員は約10000海里を航行した。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海の主な目的は、世界の大洋のロシアの作戦上重要な海域における海軍の存在の確保、更には、ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の海洋経済活動の安全保障にある。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」を中核とする北方艦隊艦船支隊は2014年11月20日にセヴェロモルスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北東大西洋へ向かった]
その後、ノルウェー海から北海へと南下し、ここで演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は北海で演習を行なった]
そしてラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した際、セーヌ湾(つまりフランス沖)に停泊し、ここでも演習を実施しました。
[ロシア海軍の軍艦は英仏海峡で演習を行なう]
12月1日、英仏海峡を抜け、ビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入った]
12月5日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
12月23日、スエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過し、アデン湾へ向かう]
2015年1月1日は紅海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは大西洋上で新年を迎えた]
「セヴェロモルスク」は、アデン湾で海賊対処任務に就きます。
[ロシア海軍は海賊対処任務の為、2015年に4-5回のアデン湾への航海を行なう]
そして1月12日、オマーンのサラーラ港へ寄港しました。
記事中では触れられていませんが、物資補充と乗員の休養の為です。
昨年11月20日に母港を離れて以来、「セヴェロモルスク」乗組員は、初めて陸地を踏む事になりました。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、これまでに2度アデン湾へ派遣され、海賊対処任務を遂行しています。
初めてアデン湾へ派遣されたのは2011年5月初頭~10月下旬の事であり、同年9月10日には、紅海で海賊に乗り込まれたギリシャのタンカー「ユナイテッド・エンブレム」を解放しました。
『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の海軍歩兵はギリシャのタンカーを海賊から解放した】
2013年2月初頭~4月初頭にもアデン湾海賊対処任務に就いています。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った]
ロシア海軍は、2008年10月の警備艦「ネウストラシムイ」以降、19回に渡りアデン湾へ海賊対処部隊を派遣しています。
[ロシア海軍はソマリア沖海賊対処任務を続ける]
1:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
2:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(太平洋艦隊)
3:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
4:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(太平洋艦隊)
5:大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」(北方艦隊)
6:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
7:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊)
8:大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(北方艦隊)
9:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(太平洋艦隊)
10:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
11:大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(太平洋艦隊)
12:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(太平洋艦隊)
13:大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」(北方艦隊)
14:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊)
15:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
16:警備艦「ネウストラシムイ」(バルト艦隊)
17:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」(太平洋艦隊)
18:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊)
19:大型対潜艦「セヴェロモルスク」(北方艦隊)
現在の「セヴェロモルスク」で19回目になります。
海賊対処任務中にソマリア海賊と交戦したケースも何度か有りましたが、最後に交戦が報告されたのは、2011年10月から2012年1月までアデン湾に居た太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(第11次派遣隊)です。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]
- 関連記事
スポンサーサイト