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ロシア海軍将来空母の1番艦の建造には8-10年掛かるだろう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年2月15日13時32分配信
【コジン:海軍の為の将来航空母艦の建造には8-10年掛かる】
モスクワ、2月14日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍の為の将来航空母艦のトップの建造には、8年から10年は掛かるだろう。
土曜日、ラジオ局『エコー・モスクワ』の生放送においてロシア連邦海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は述べた。

以前、ロシア連邦海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスクは、新たなロシア航空母艦は2030年以降にロシア連邦海軍の一員として加わると述べた。

「まず、トップ艦-それは8年から10年掛かるでしょう。
全てのシステムが国家試験を経過し、その上に載せられる航空団あるいは飛行隊が稼働して、それ(航空母艦)は完全に建造されたと見られます」
コジン
は述べた。

彼は、次の航空母艦の建造ペースは遥かに上がり、1隻の艦で約3-4年になると付け加えた。
彼によると、この時点で、既に科学研究作業に関する部分は実行されているので、実際には「全力全開で、この艦のプロジェクトへ取り組む事が出来ます」

現在、ロシア連邦海軍の戦闘編制には、1隻の航空巡洋艦-「アドミラル・クズネツォフ」が在籍している。

以前、ロシア連邦国防省は、航空母艦の建造に関する問題は、5年後よりも前に決定される事は無いと発表した。
2020年までの国家軍備プログラムにおいて、航空母艦の建造は意図されていない。


[ロシア将来航空母艦]

ロシア将来航空母艦Перспективный Авианосецは、現在の所、3種類のヴァリエーションが検討されています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
「3つの設計案」は、重航空母艦(80000-85000t級)、中航空母艦(55000-65000t級)、軽航空母艦(50000t未満)を指しています。

搭載機は、ロシア第5世代戦闘機PAK FA(T-50)艦上戦闘機ヴァージョン無人航空機などになります。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]

既に航空母艦用の電磁カタパルトの開発も始まっています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]

2014年10月、ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、将来空母の1番艦は2030年以降に就役する予定である事を明らかにしました。
[ロシア海軍の将来空母は2030年以降に就役する]
就役が2030年以降ですから、建造が開始されるのは2020年代(初頭?)になるでしょう。

そして今回、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、将来空母の1番艦の建造には8-10年間掛かると述べました。

同様の事は、将来空母の設計を担当するネフスキー計画設計局のトップ、セルゲイ・ウラソフ氏も以前に述べています。
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]

ただ、今回、コジン少将は、将来空母の2番艦以降は、もっと早く建造できるようになるだろうと言っています。

1番艦は、色々と試行錯誤しながら設計や建造を進めていく事になるから時間が掛かるが、2番艦以降は、そのような事が無い分、もっと早く建造できるという事でしょう。


ロシア将来空母は、セヴマシュ造船所バルト工場で前後に分けて建造し、セヴマシュで最終組立を行なうという方式が有力視されています。

セヴマシュ造船所(セヴェロドヴィンスク)
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バルト工場(サンクトペテルブルク)
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セヴマシュ造船所インド海軍向けに重航空巡洋艦を大改造して空母「ヴィクラマーディティヤ」を造り、バルト工場は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリ空母2隻の後ろ半分を建造しています。
[空母ヴィクラマーディティヤの経験はロシアに空母建造能力を与えた]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]

これらは、いずれも将来空母の建造に向けた布石という事です。
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