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ロシア海軍の艦上攻撃ヘリKa-52Kはミストラル級ヘリ空母以外の艦に搭載されるかもしれない

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月18日12時44分配信
【「ミストラル」の為の甲板ヘリコプターKa-52Kは他の艦に駐留するかもしれない】

もしもロシアがフランスへ発注した「ミストラル」を受領しない場合、これらの(艦の)為に特別に作成される甲板ヘリコプターKa-52Kは他の艦に駐留するかもしれない。
ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』総取締役アレクサンドル・ミヘーエフは表明した。


「私共には、ミストラルだけが有るわけではありませんし、ヘリコプターを搭載するものは、海洋舞台に存在しています」
タス通信
は引用した。
アレクサンドル・ミヘーエフは、Ka-52K「他の艦への駐留の為、更には沿岸への駐留の為を含めて」重要性を有する事を指摘した。

次に、コーポレーション『ファゾトロン-NIIR(電波科学研究所)』の総取締役第1代理兼設計主任ユーリー・グシコフは、Ka-52Kが将来的には新たな機上電波位置特定ステーションを得る可能性が有ると述べた。
これにより、(Ka-52Kは)対艦ミサイルKh-31Kh-35の使用が可能となる。

現在、「海洋版」Ka-52は、「陸上版」と同じ電波位置特定ステーション「アルバリェート」(『ファゾトロン-NIIR』が開発)を装備している。
グシコフによると、このミリメートル周波帯レーダーは、大規模な行動距離を必要としない沿岸ゾーンでの任務遂行を保障する。

「ミストラルからの空中滞在状況に関し、私共は、甲板ヴァージョンのヘリコプターの能力の拡大を提案しており、センチメートル範囲の周波数を組み込んで近代化された機上電波位置特定ステーションの装備により、探知範囲を、ほぼ200キロメートルにまで引き上げ、対艦ミサイルKh-31とKh-35の使用の可能性を提供します」
ユーリー・グシコフ
は話した。

以前に報じられたように、ロシア連邦国防省は昨年(2014年)に「ミストラル」の為の艦載機Ka-52Kを発注した。
最初の3機を発注者は昨年末に受領しなければならなかった。

昨年9月以降、フランスからロシアへの供給の状況が不明なまま、「ミストラル」型ヘリコプター空母は建造された。
最近、フランス大統領フランソワ・オランドは、ロシアへの艦の引き渡しは、ウクライナ情勢に関連し、未だ不可能であると表明した。


艦載ヘリコプターKa-52K(空軍のKa-52の艦載機型)は、ロシア海軍ヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」級への搭載の為に開発され、沿海地方航空機製造工場「プログレス」で生産されます。
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kが生産される]
[ロシア海軍のミストラル級の為の艦載ヘリコプターKa-52Kは折り畳みブレードを有し、防錆処理が施される]
[2014年末までにロシア海軍へ3機の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが引き渡される]

Ka-52Kの国家受領試験は2015年に完了します。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の為の艦上攻撃ヘリKa-52Kの国家試験は2015年に完了する]

ただし、搭載母艦となる「ミストラル」級ヘリ空母の引き渡しは、現在の所、無期限延期されています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

もしもロシア「ミストラル」級を受領できなかった場合、Ka-52Kは他の艦か、或いは陸上基地へ配備されることになります。

現在、ロシア海軍に就役している水上艦でヘリコプターの搭載・運用能力を有するタイプは、これだけ有ります。
プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)
プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)
プロジェクト1164ロケット巡洋艦(スラヴァ型)
プロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ型)
プロジェクト11551大型対潜艦(アドミラル・チャバネンコ)
プロジェクト11540警備艦(ネウストラシムイ型)
プロジェクト20380コルベット(ステレグーシチー型)


今後は、この3タイプも加わります。
プロジェクト22350フリゲート(アドミラル・ゴルシコフ型)
プロジェクト11356Rフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型)
プロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)


Ka-52は、2011年8月31日に北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラーコフ」(プロジェクト1155)で発着試験を行なっています。
[攻撃ヘリKa-52、大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で発着試験(2011年8月31日)]


なお、記事中で触れられているように、ロシア海軍Ka-52Kは、将来的に対艦ミサイルKh-35(ウラン)対レーダー/対艦ミサイルKh-31の運用が考慮されています。

対レーダー/対艦ミサイルKh-31
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対艦ミサイルKh-35
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