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ロシアとキプロスは軍事協力協定を結んだ

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月26日9時47分配信
【ロシアとキプロスは軍事協力協定へ署名した】

キプロス大統領のロシア訪問中、2国間の軍事協力協定へ署名され、ロシア戦闘艦はキプロスの港への定期的な寄港を行なえるようになった。

軍事協力協定は「我々の軍用船のキプロスの港への寄港に関するものです」
ウラジーミル・プーチンは、彼のキプロスの同僚であるニコス・アナスタシアディスとの会談の後に述べた。
「先ず第一に、我々の艦は、テロとの闘いや、国際海賊、これに類似するものとの闘いの為の国際的な努力へと参加します」
ロシア大統領
は説明した。

「私達はお互いに友人であります。
それは、我々の国の国家的課題の実現の為であり、誰かに対抗する為ものではありません。
そして我々の協力は、誰かを防ぐ為のものでもありません」
ウラジーミル・プーチン
は付け加えた。

『ワシントン・ポスト』紙が報じたように、キプロスヨーロッパ連合(EU)のメンバーであり、その領土内にブリテンの軍事基地を有している。
冷戦以来、ロシアと西側の間の政治的対立が最も激しくなっている中でロシアとの合意へ向かった。

以前、ロシアは、2011年にキプロスが発行した25億ユーロの融資を再構築し、年利率を4.5パーセントから2.5パーセントに低減し、債務返還期間を延長していると『ロイター』は報じた。

ロシアは、艦への物資補充及び修理の実施が可能な世界中の港を探している。
これは、世界中の国における海軍のプレゼンスの回復の為に必要であると西側のメディアは記している。

ロシア艦は以前からキプロスリマソール港へ寄港しているが、新たな協定においては、この為のより強固な法的根拠が作成される事を『ワシントン・ポスト』紙は示唆している。
協定文書は公開されていない。

2月初頭、西側の報道機関は、大統領ニコス・アナスタシアディスの談話を引用し、ロシアキプロスの軍事基地へ展開すると報じた。
しかし、その後にキプロス外相イオアニス・カスリーディスは、この情報を否定した。
彼は、キプロス領内におけるロシアの空軍基地及び海軍基地の問題は必要が無いと話した。


記事中でも触れられていますが、ロシア海軍の艦船は、以前からキプロスリマソール港へ何度も寄港しています。

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2014年12月29日~30日に寄港しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラーコフ」は、2014年に4回寄港しています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラーコフは地中海を去る]

北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2013年末から2014年初頭に少なくとも3回寄港しています。
[ロシア海軍重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの航跡(2013年10月-2014年5月)]

北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2014年に2回寄港しています。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの航跡(2013年12月中旬~2014年4月中旬)]

ロシア海軍の艦船がリマソール港へ寄港するようになったのは、地中海東部に艦船を常時展開させるようになった2013年1月以降です。
[ロシア黒海艦隊戦闘艦はキプロスへ寄港した]

特に、地中海東部で行動しているロシア海軍水上戦闘艦は、必ずと言って良いほどリマソールへ寄港しています。
(ノヴォロシースクシリアタルトゥースを往復する大型揚陸艦を除く)

従いまして、今回のロシア・キプロスの協定は、以前からの「既成事実」を文書により追認しただけに過ぎません。
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