ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母の乗員は休暇後にサンクトペテルブルクへ戻った
- カテゴリ:ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル級

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年2月27日12時45分配信
【「ミストラル」の乗組員はサンクトペテルブルクへ戻ってきた】
ロシアの為に建造された1隻目の「ミストラル」型艦であるヘリコプター空母「ウラジオストク」乗組員は、休暇の後にサンクトペテルブルクへ戻ってきた。
「セヴァストーポリ」乗組員は、太平洋艦隊基地ウラジオストク市に未だ留まっている。
月曜日・3月2日、最初に構成された乗組員は、2ヶ月の休暇の後にクロンシュタットへ行く。
『中央海軍ポータル』は海軍の情報提供者より伝えられた。
船員がサンクトペテルブルクへ留まるのか、或いは再びフランスへ向かうのかは、未だ発表されていない。
現在、軍人たちは、市内のホステルの1つに滞在している。
しかし、フランスへ向かうまで、彼等はサンクトペテルブルクの海軍アカデミーの海軍科学訓練センターの敷地内で生活し、訓練を行なう。
以前、『中央海軍ポータル』は、1隻目の「ミストラル」乗組員は2015年3月2日にサンクトペテルブルクへ戻る事になっていると記した。
これに先立ち、双方の乗組員は、練習艦「スモーリヌイ」でクロンシュタットへ戻った後、1月初頭から2ヶ月間の休暇に入っていた。
[『中央海軍ポータル』参考資料]
現在までに、ロシアへ「ミストラル」型ヘリコプター空母を引き渡す為のプロセスは中断している。
以前に公表されたエリゼ宮の発表によると、これはウクライナの不安定な政治情勢に関連している。
2015年1月、欧州議会は、ロシアへのヘリコプター空母「ミストラル」の引き渡しを凍結したフランスの意思決定を支持する決議案を採択した。
このような背景により、モスクワは、「ミストラル」の供給契約の挫折に関する公式な説明をパリへ要求した。
国防相セルゲイ・ショイグは、ロシアが6ヶ月以内にフランスに対して訴訟を起こすかもしれないと表明した。
メディアの報道によると、STXフランス造船所で建造された1隻目のヘリコプター揚陸ドック艦「ウラジオストク」のロシア側への引き渡しプロセスは、近い内に再開されるかもしれない事は注目される。
これは、ドンバスの状況を解決する為の合意の枠組で行なわれたに行われたドイツ、フランス、ウクライナ、ロシアの指導者によるミンスク会議の後に知られるようになった。
それにも関わらず、パリの公式声明は、ロシアにとっては否定的なトーンを保ち続けている。
「条件は未だ成立されていません。何時の日か、それが形作られる事を願ってはおりますが」
非公式のヨーロッパ連合首脳会議の後、2月12日にフランスの指導者フランソワ・オランドは表明した。
2隻の「ミストラル」型ヘリコプター空母の供給契約は、2011年6月に「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)とフランスのDCNS社との間で締結された。
費用は12億ユーロになる。
最初の艦(ウラジオストク)の引き渡しは2014年11月1日に、2隻目(セヴァストーポリ)は2015年11月1日に予定されていた。
ヘリコプター空母の引き渡しが挫折した場合のペナルティ及び罰金の額は、30億ユーロに達するかもしれない。
ヘリコプター空母「ミストラル」型の排水量は21000トン、船体の最大長は210メートル、18ノットの速力発揮を可能とする。
航続距離は最大で20000海里。
航空グループには16機のヘリコプター(Ka-52K)が含まれ、このうち同時に6機を離艦甲板へ展開できる。
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】
「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国はフランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]
2番艦「セヴァストーポリ」は2014年11月に進水しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]
フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]
2014年6月末以降フランスのサンナゼールに滞在し、操艦訓練を受けていた「ミストラル」級ヘリ空母2隻の乗組員約400名は、2014年12月30日にロシアへ戻りました。
[ヘリ空母ミストラル級乗員のロシア海軍将兵はクロンシュタットへ到着した]
その後、彼等は2ヶ月間の休暇を貰って沿海地方へ帰郷しました。
(「ミストラル」級の乗員は、配備先となる太平洋艦隊から集められた)
その休暇が終わり、まず初めに1番艦「ウラジオストク」の乗組員がサンクトペテルブルクへ戻ってきました。
2番艦「セヴァストーポリ」乗組員は未だウラジオストク市に居るとの事ですが、こちらも近い内にサンクトペテルブルクへ戻る事になるでしょう。
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