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ロシア海軍の為の将来正規空母の開発作業は継続されている

AV-EM
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年3月2日11時24分配信
【チルコフ:新たな正規空母の開発では、艦の外観が決定される】
モスクワ、3月2日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア「防衛産業」新たな正規空母の開発を継続しており、現在、将来艦の外観が決められている。
海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は表明した。

この声明は、ロシアの危機的な経済状況を背景とした幾つかの分野での予算支出の減少に関連して出されたものである。
にも関わらず、伝えられているように、将来兵器の開発に関しては、(予算の)削減は計画されていない。

「将来正規空母の外観を決定する為の作業は停止しておりません。
正規空母は海軍へ来ます。
作業は、関連する科学研究機関において実施されています。
それは、海軍総司令部の要求に忠実に沿って実施されています」

コロムナへの視察業務を終えたチルコフは表明した。
国防省は彼の談話を引用した。

正規空母の為の主要条件については「甲板航空隊の使用計画と、異種戦力の一員として行動する際の戦闘効率の計画の双方で広範囲な能力を有していなければなりません」
チルコフ
は指摘した。

「ロシア海軍は正規空母を必要としています。
その戦術-技術的特性を有するのは今日では無く、明日です」

大将は締め括った。

2014年10月にロシア連邦海軍の軍備担当総司令官代理ヴィクトール・ブルスクが発表したように、新たな正規空母は2030年以降に海軍へ加入しなければならない。




ロシア将来正規空母Перспективный Авианосецは、現在の所、3種類のヴァリエーションが検討されています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
「3つの設計案」は、重航空母艦(80000-85000t級)、中航空母艦(55000-65000t級)、軽航空母艦(50000t未満)を指しています。

搭載機は、ロシア第5世代戦闘機PAK FA(T-50)艦上戦闘機ヴァージョン無人航空機などになります。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]

既に正規空母用の電磁カタパルトの開発も始まっています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]

2014年10月、ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、将来正規空母の1番艦は2030年以降に就役する予定である事を明らかにしました。
[ロシア海軍の将来空母は2030年以降に就役する]
就役が2030年以降ですから、建造が開始されるのは2020年代(初頭?)になるでしょう。

将来正規空母の艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]

2015年2月、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、将来正規空母の1番艦の建造には8-10年間掛かると述べました。
[ロシア海軍将来空母の1番艦の建造には8-10年掛かるだろう]

同様の事は、将来正規空母の設計を担当するネフスキー計画設計局のトップ、セルゲイ・ウラソフ氏も述べています。
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]

そして今回、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、ロシア将来正規空母の開発作業は中止されること無く継続されていると述べました。


ロシア将来正規空母は、セヴマシュ造船所バルト工場で前後に分けて建造し、セヴマシュで最終組立を行なうという方式が有力視されています。

セヴマシュ造船所(セヴェロドヴィンスク)
14-1214d.jpg

バルト工場(サンクトペテルブルク)
14-1214c.jpg

セヴマシュ造船所インド海軍向けに重航空巡洋艦を大改造して正規空母「ヴィクラマーディティヤ」を造り、バルト工場は、ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリ空母2隻の後ろ半分を建造しています。
[空母ヴィクラマーディティヤの経験はロシアに空母建造能力を与えた]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]

これらは、いずれも将来正規空母の建造に向けた布石という事です。
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