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ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える

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『タス通信』より
2015年3月23日22時35分配信
【統合造船業営団は2400万ユーロのエンジン供給契約の挫折によりドイツのMTUを提訴する】
モスクワ、3月23日/タス通信

統合造船業営団は、ロシアコルベットの為の2400万ユーロのエンジンの供給を拒否したドイツMTU社に対する訴状を提出する。
月曜日、同社総裁アレクセイ・ラフマノフは発表した。

「我々は、幾つかの機器の供給を拒否されました。
それは、ドイツのMTU社です」

彼は、『エコー・モスクワ』の生放送に主演し、こう話した。
「我々へのエンジン供給の拒否のみならず、我々へ前払い金を返そうともしません。
私達は裁判所を通じて処罰へ取り掛かろうとしております」
ラフマノフ
は明らかにした。

「今、適切な訴状は準備されています。
私共は、断じて、このままには致しません」

営団のトップは話した。
ラフマノフによると、挫折した契約の総額は2400万ユーロであり、統合造船業営団にとっては比較的小規模である。

ドイツの動力装置は、国内製造者に置き換えられる。
「我々は既に解決策を見出しております。
これらの動力ユニットの使用を止め、国産へと移行します。
コルベットのシリーズは、我々の動力へと戻ります」

彼は述べた。

MTU社の動力装置は、プロジェクト20385コルベットへの設置が計画されていた。

3月16日に中央海洋設計局「アルマーズ」総取締役アレクサンドル・シリャフテンコが発表したように、コルベット20385へ設置されるディーゼルは、「コロムナ工場」に決定された。

[統合造船業営団はウクライナの「ゾーリャ・マシプロイェクト」社からの金銭の返還を試みる]
更にアレクセイ・ラフマノフは、統合造船業営団が4月1日に裁判所を通じて戦闘艦の為の動力の為に「ゾーリャ・マシプロイェクト」社へ支払った金の返還を試みると述べた。

「既に申し上げましたが、主な問題と頭痛の種は、ガスタービンユニットを阻止したニコラエフのゾーリャ・マシプロイェクトです。
そして、4月1日に私共は、我々の法的訴追に取り掛かります。
一般的には第1クオーター(1月~3月)までは責任は生じません。
ですが、その時期(4月1日)から後には責任が伴うでしょう」

彼は話した。

「我々は、金銭か、或いはタービンを引き出す為に全力を尽くして闘う事になるでしょう。
ですが、私共は、近い内に、それ(タービン)を受け取る可能性を予見できるのかと言えば、事実上無いでしょう」

彼は付け加えた。

「ゾーリャ・マシプロイェクト」は、ロシア「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲート(プロジェクト22350)及び「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲート(プロジェクト11356)の主動力装置を供給していた。


記事中で触れられているように、ロシア海軍の為に建造されるプロジェクト20385コルベットには、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、昨年からのヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

この為、代わりにロシア製ディーゼルエンジンが搭載される事になりました。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

そして、ロシア造船業の総元締である「統合造船業営団」総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、前払い金を取り戻す為、MTU社への訴訟を起こす意向を明らかにしました。
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更に、ロシア海軍新型フリゲート用のガスタービンエンジンは、ウクライナ「ゾーリャ・マシプロイェクト」から供給されていましたが、こちらも昨年4月以降は供給が途絶えました。

この為、これまではウクライナで行なっていたガスタービンエンジンの最終組立を、ロシア国内へ移行する事になりました。
[ロシア海軍の艦艇には完全国産のガスタービンエンジンが提供される]


そして、こちらも、供給されなかったガスタービンへ前もって支払われていた金を取り戻す為、訴訟が起こされる事になりました。
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