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大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフはジブラルタル海峡を通過した

4月6日、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」ソマリア海賊対処任務に就くため、アデン湾へ向けて出港しました。
[北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフはアデン湾へ向かった]
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフはソマリア沖への航海を続ける]

そして4月16日、「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」ジブラルタル海峡を通過しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区(北方艦隊)発表
2012年4月16日19時05分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」は地中海へ行く】

月曜日4月16日、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」は、ジブラルタル海峡を通過して地中海エリアに入る。
近い内にロシア艦はスペインセウタ港へ業務寄港する。

大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」は、4月6日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクを去った。
同艦は10日に北東大西洋エリアの嵐を通り抜け、3,000海里以上を航行した。

現在までの航行において、北方艦隊将兵は海洋において技量を向上させ続ける。
乗組員は数十回に渡り、艦上演習と艦載ヘリコプターKa-27との連携を含む訓練を実施した。

大型対潜艦の艦上において戦闘教練は続けられ、この間に海軍歩兵は海賊対処任務の一環として容疑船の臨検を行なった。
海軍歩兵は破壊工作から艦を防衛する定期的な訓練~点検、行動、実弾射撃~を実施した。

北方艦隊大型対潜艦の乗組員は、初めてアデン湾エリアにおける民間船保護任務を遂行する。

以前、世界の大洋の同海域において、北方艦隊の他の艦艇は、商船団の先導を成功裏に実施した。
それは、重原子力ミサイル巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「アドミラル・チャバネンコ」、「アドミラル・レフチェンコ」が含まれる。

北方艦隊将兵は、合計で30以上の国際船団を先導し、100隻以上のロシアおよび外国船を護衛し、紅海及びインド洋海域で海賊に襲撃された貨物船「オーシャン·ダイヤモンド」およびタンカー「ユナイテッドエンブレム」の乗っ取りを防いだ。


大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」は1982年に就役しましたが、1991年以降は活動を停止し、クロンシュタットに係留されたまま放置状態でした。
[ウダロイ級2番艦ヴィツェ・アドミラル・クラコフ]
[大型対潜艦「クラコフ海軍中将」就役28周年]

しかし、2002年以降にサンクトペテルブルクで修理が開始され、2010年に現役復帰しました。

「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は、ロシア海軍で初めて契約軍人(志願兵)のみで構成されています。
[北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は、契約軍人だけで構成される]

なお、記事中において原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の名前が出てきますが、正確には、同艦は海賊対処任務の為にアデン湾へ派遣されたわけではなく、2008年秋からの半年に渡る遠距離航海の一環として2009年初頭にインド西岸を訪問し、その帰りにアデン湾を通過する途中、ソコトラ島沖でソマリア海賊と遭遇し、これを拘留したものです。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]

[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]
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