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ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報

2015年4月7日、セヴェロドヴィンスクの艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で修理中の原子力水中巡洋艦K-266「オリョール」で火災が発生しました。
[セヴェロドヴィンスクの修理工場で火災が発生した]
[修理中のロシア海軍原子力潜水艦オリョールで火災が発生した]
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その続報。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年4月7日15時54分配信
【焼けた原子力潜水艦「オリョール」の燃料は撤去され、原子炉は停止している】
モスクワ、4月7日-ロシア通信社ノーボスチ

艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」で燃えた原子力潜水艦「オリョール」の核燃料は撤去され、原子炉は停止している。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチは、「統合造船業営団」広報サービス部長イリヤ・ジトミルスキーより伝えられた。

原子力潜水艦「オリョール」の火災は、第9区画の近くでの溶接作業実施中に発生した。

「オリョール艦内の核燃料は、潜水艦が修理のために乾ドックへ入渠した際に撤去されました。
原子炉は停止しています。
火災中、作業員と乗組員は誰1人として負傷しておりません」

ジトミルスキーは話した。

彼によると、現在、消防隊は火を消している。


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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年4月7日16時7分配信
【原子力潜水艦「オリョール」の火災は艦尾エリアの第9区画で発生した】
モスクワ、4月7日-ロシア通信社ノーボスチ

セヴェロドヴィンスク工場「ズヴェズドーチカ」で修理中の原子力潜水艦「オリョール」の火災は艦尾エリアの第9区画で発生した。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチは、同社の公式代理人エフゲニー・グラジシェフより伝えられた。

原子力潜水艦の火災は火曜日午後に発生した。
火災の予備的原因は、溶接作業である。

「火災は艦尾付近に位置する第9区画で発生しました。
全ての乗組員は速やかに原子力潜水艦を去り、現在、消防隊は鎮火に従事しております」
グラジシェフ
は伝えた。


『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年4月7日21時17分配信
【原子力潜水艦「オリョール」の火災発生源は、4月7日22時00分までに水中へ沈められる】

艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」」広報サービスは、焼けた原子力潜水艦「オリョール」が居るドックへ40パーセント注水したと発表した。
水は、モスクワ時間22時00分に火災発生源へ到達する。


「ドックへの注水は続けられています。
それは、私共が述べたよりも多くの時間が必要です(註:これより前には、21時にドック内への注水が完了すると言っていた)。
現在、ドックは約40パーセント注水されています。
全てのポンプが動作しています。
私が思いますに、注水は1時間半で完了するでしょう。
煙は既に無く、水蒸気のみです。
潜水艦への注水制御は進行中です」

同社の公式代理人エフゲニー・グラジシェフは伝えた。

「オリョール」の火災は、モスクワ時間4月7日の午後、およそ14時頃に発生した。
18時00分、消防隊は火災を局限化することが出来ず、潜水艦が居るドックを水で満たす事が決定された。

専門家は、火災の原因が、原子力艦の船体での火気作業規則違反かもしれないという見方に同意する。

目撃者は、造船所「ズヴェズドーチカ」が位置するヤルギンスキー半島周囲に、焦げたゴムの強烈な臭いが拡散していると言う。


プロジェクト949A原子力水中巡洋艦K-266「オリョール」の修理及び寿命延長近代化工事の契約は2014年4月9日に締結されました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事を行なう]

同年4月23日、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」ドックへ入渠しました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事の為にドック入りした]

近代化改装と同時に核燃料棒の交換も行なわれた為、2015年4月7日の火災発生時には「オリョール」艦内に核燃料は存在しておらず、当然ながら原子炉も停止していました。

今回、「オリョール」ミサイルなどの弾薬を全て降ろしていました。

2011年12月末に火災事故を起こした戦略原潜「エカテリンブルク」(今は修理を完了して復帰)の場合、浮きドックでの短期間(1ヶ月程度)の修理だった為、ミサイルなどの弾薬は載せられたままで、原子炉も停止していませんでした。
こういうケースでは、弾薬を降ろす義務は定められていません。

今回の「オリョール」のように修理期間が数年に及ぶ場合には、全ての弾薬の撤去が義務付けられています。
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