近代化改装されたロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスの係留試験が始まった
- カテゴリ:プロジェクト877潜水艦(キロ級)

『タス通信』より
2015年4月13日9時57分配信
【近代化された潜水艦「ウラジカフカス」の試験はセヴェロドヴィンスクで始まった】
アルハンゲリスク、4月13日/タス通信特派員ウラジーミル・アヌフリエフ
艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で近代化が実施されたディーゼルエレクトリック潜水艦「ウラジカフカス」の係留試験が始まった。
月曜日、タス通信は同社広報サービスより伝えられた。
以前、「ズヴェズドーチカ」は近代化された潜水艦の係留試験を1月から始める予定だった。
「6月には、同艦は7年ぶりに海へ出ることになるでしょう。
国家契約における潜水艦の納入時期は2015年第4クオーター(10-12月)に設定されておりますが、造船所ズヴェズドーチカといたしましては、海軍の日に潜水艦を海軍の戦闘編制へ戻す為、全力全開で努力しております」
工場側は話した。
広報サービスは、毎日、潜水艦の艦内では300名以上の労働者と「ズヴェズドーチカ」専門技術者、下請け企業が作業を行なっていると話した。
「係留試験の実施に当たっては、ディーゼルエンジン、推進軸、艦内システム及び操艦管理システム、水中音響ステーション、航海システムに焦点が当てられます」
同社は話した。
また、納入チームと一緒に「ウラジカフカス」へ乗り込んで海洋試験を行なう為の定常乗組員は、既に潜水艦へ到着している。
「ウラジカフカス」はプロジェクト877EKM(「パルトゥース」、NATO分類「キロ」)として1989年に建造された。
潜水艦の排水量は2300トン、水中速力17ノット。
潜水艦は深度300メートルまで潜航可能であり、自立航行期間は45日である。
原子力潜水艦の修理と近代化を専門としてきた「ズヴェズドーチカ」にとって、「ウラジカフカス」はロシア海軍の為に近代化が実施される2隻目のディーゼルエレクトリック潜水艦となる。
最初の同型艦「カルーガ」は2013年に船員へ引き渡された。
北方艦隊所属のプロジェクト877潜水艦5隻は、2020年までに近代化改装を行なって寿命を10年延長します。
[北方艦隊のキロ級潜水艦5隻は2020年までに修理される]
その1隻目となるB-800「カルーガ」は、2013年7月初頭に近代化改装を終えて艦隊へ復帰しました。
[北方艦隊のキロ級潜水艦カルーガは最終航海試験を終えて艦隊へ復帰する]
近代化改装2隻目となるB-459「ウラジカフカス」(1990年9月24日就役)は、2008年11月に「ズヴェズドーチカ」へ到着しましたが、実際に工事が始まったのは2011年でした。

2014年9月20日にはドックを出て再進水しました。

そして2015年4月13日、「ズヴェズドーチカ」岸壁で係留試験が開始されました。
「ウラジカフカス」は、今年12月末までにロシア海軍へ復帰する予定ですが、今回の記事によると、「ズヴェズドーチカ」は、今年の「海軍の日」(7月26日)にロシア海軍へ引き渡したい意向のようです。
4月7日、「ズヴェズドーチカ」は、修理中の原子力水中巡洋艦K-266「オリョール」で火災を起こしています。
[セヴェロドヴィンスクの修理工場で火災が発生した]
[修理中のロシア海軍原子力潜水艦オリョールで火災が発生した]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報その2]
この「失点」を挽回する為、「ウラジカフカス」を予定よりも早く、海軍記念日に合わせてロシア海軍へ引き渡そうというのでしょうか。
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