ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう
- カテゴリ:ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル級

『タス通信』より
2015年4月14日0時55分配信
【ヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は2度目の試験の為にサンナゼールから出航する】
モスクワ、4月14日/タス通信
ロシアの発注により建造されたヘリコプター空母「セヴァストーポリ」は、火曜日にフランスのサンナゼール港から海洋試験の為に出航する。
この出航は、同艦にとっては2度目となる。
以前、造船会社DCNSの代理人エマニュエル・ガウデは、「セヴァストーポリ」の4月の航海は3月の時よりも長くは無く、同艦はフランス沿岸で約1週間ほど過ごす事になると伝えた。
「この時点で、試験は3日間に渡り続けられ、以前の時に比べて乗組員の数は少なくなります」
造船所の代理人は話した。
彼は、試験中に航海機器の動作、艦の安定性と操縦性がチェックされると説明した。
ロシアは2011年夏にフランスへ「ミストラル」型ヘリコプター空母を発注した。
1番艦「ウラジオストク」は2013年10月23日に進水した。
同艦は2014年秋にロシア海軍へ引き渡されなければならなかったが、パリはウクライナ情勢が故にモスクワへの艦の引き渡しを無期限に延期した。
「セヴァストーポリ」と命名された2番艦に関しては、2015年後半にロシアへ引き渡されなければならない。
前日、「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)総裁アナトーリー・イサイキンは、『コメルサント』紙のインタビューに対し、モスクワとパリは「ミストラル」引き渡しについて合意する為、更に約2ヶ月待つと表明した。
「おそらくは、この期間の間に、私共は交渉し、何らかの妥協点を見出す事が出来るでしょう」
彼は指摘した。
彼によると、ロシアの会社は、如何なる状況の展開にも対応する用意は有るが、条件で合意し、妥協点を模索する事は可能である。
「裁判に向かうことなく、あらゆる思い切った行動に頼ることなく」
以前、連邦軍事技術協力局のトップであるアレクサンドル・フォミンは、モスクワは、パリに対する法的制裁措置の為の手続きを未だ開始していないと述べた。
この件に関し、ロシア連邦国防省は繰り返し強調している。
あらゆる「このような状況に対する文明社会の結末」が待ち受けているだろう。
[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
ロシア海軍向け「ミストラル」級2番艦「セヴァストーポリ」(の前半部分)は、2013年6月18日にフランスのサンナゼール造船所で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦が起工された]
同艦の後半部分は、2013年7月4日にロシアのバルト工場(サンクトペテルブルク)で起工されました。
[ロシア海軍向けミストラル級2番艦の後部はバルト工場で起工された]
2014年4月30日には後半部分が進水し、7月15日には、前部と接合する為にサンナゼールへ到着しました。
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体後部は進水した]
[ロシアで建造されたミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリ後部はサンナゼールへ到着した]
[ロシア海軍のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦セヴァストーポリの船体接合が始まった]
2014年11月下旬に進水しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリはフランスのサンナゼールで進水した]
「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国はフランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]
フランス側は、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]
未だサンナゼールに留め置かれている「ウラジオストク」と「セヴァストーポリ」ですが、2015年2月12日、「セヴァストーポリ」が自動船舶識別装置(AIS:Automatic Identification System)に登録されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母2番艦セヴァストーポリは自動船舶識別装置(AIS)に登録された]
2015年3月16日、「セヴァストーポリ」はサンナゼールから出航し、最初の洋上試験を実施しました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリはフランス人の手により出航した]
そして4月14日、2度目の洋上試験の為に再びサンナゼールを出航しました。
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