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ロシア海軍第4世代原潜用原子炉は2019年までに納入される

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『タス通信』より
2015年4月15日17時13分配信
【ニジニ・ノヴゴロドの企業は「ボレイ」と「ヤーセン」の為の10基の原子炉設備を供給する】
ニジニ・ノヴゴロド、4月14日/タス通信特派員ミハイル・セリヴァノフ

ニジニ・ノヴゴロド『I.I.アフリカントフ記念実験機械製造局』は、2019年までに建造される潜水艦プロジェクト「ボレイ」及び「ヤーセン」の為の10基の原子炉設備を製造、供給し、既に5基が供給されている。
本日(4月15日)、タス通信特派員は、『実験機械製造局』設計主任代理ヴィターリー・ペトルニンより伝えられた。

彼によると、新たなロシア原子力潜水艦の為の原子炉設備の製造と供給は、今後数年間の同社の作業の最大の焦点となっている。
このように、ニジニ・ノヴゴロドで生産される原子炉設備は、ロシアの国家防衛発注下で建造される計15隻の潜水艦シリーズ(8隻のプロジェクト955「ボレイ」と7隻のプロジェクト885「ヤーセン」)に装備される。
「この製品の契約は締結され、機械は急がれます」
主任代理は話した。

2014年7月にロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフが発表したように、2020年までにロシア海軍は15隻の第4世代原子力潜水艦~8隻の「ボレイ」と7隻の「ヤーセン」を受領する。
プロジェクト955「ボレイ」潜水艦の最初の3隻~「ユーリー・ドルゴルーキー」、「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジーミル・モノマーフ」は、2013年と2014年に海軍の一員として加わった。
プロジェクト885のトップ艦「セヴェロドヴィンスク」は2014年に海軍へ引き渡された。

『I.I.アフリカントフ記念実験機械製造局』(ニジニ・ノヴゴロド)は、ロシア原子力工学の主導設計機関及び大規模科学製造センターの1つである。


【『I.I.アフリカントフ記念実験機械製造局』公式サイト】

現在、ロシア海軍向けの第4世代原子力潜水艦2タイプの建造が進められています。

[プロジェクト955「ボレイ」/955A「ボレイ-A」原子力ロケット水中巡洋艦]
K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」(955):工場番号201
1996年11月2日起工/2007年4月15日進水/2012年12月29日納入/2013年1月10日就役

K-550「アレクサンドル・ネフスキー」(955):工場番号202
2004年3月19日起工/2010年12月6日進水/2013年12月23日納入・就役

K-551「ウラジーミル・モノマーフ」(955):工場番号203
2006年3月19日起工/2012年12月30日進水/2014年12月10日納入/2014年12月19日就役

「クニャージ・ウラジーミル」(955A):工場番号204
2012年7月30日起工/2016-2017年就役予定

「クニャージ・オレグ」(955A):工場番号205
2014年7月27日起工/2017年就役予定

「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(955A):工場番号206
2014年12月26日起工/2018年就役予定

7番艦(955A):工場番号207
2015年起工予定/2019-2020年就役予定

8番艦(955A):工場番号208
2015年起工予定/2019-2020年就役予定

[新世代戦略原潜ボレイ級]
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]

[プロジェクト885「ヤーセン」/885M「ヤーセン-M」原子力水中巡洋艦]
K-560「セヴェロドヴィンスク」(885):工場番号160
1993年12月21日起工/2010年6月15日進水/2013年12月30日納入/2014年6月17日就役

K-561「カザン」(885M):工場番号161
2009年7月24日起工/2017年就役予定

K-573「ノヴォシビルスク」(885M):工場番号162
2013年7月26日起工/2017年就役予定

「クラスノヤルスク」(885M):工場番号163
2014年7月27日起工/2018年就役予定

「アルハンゲリスク」(885M):工場番号164
2015年3月19日起工/2019年就役予定

6番艦(885M):工場番号165
2016年起工予定/2020年就役予定

7番艦(885M):工場番号166
2016年起工予定/2020年就役予定

[新世代多用途原潜ヤーセン級]
[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]

これらの原潜の為の原子炉は計15基になり、それは全てニジニ・ノヴゴロド『I.I.アフリカントフ記念実験機械製造局』で製造されます。

今回の記事によると、この内の5基は既に納入されており、あとの10基は2019年までに納入されるとの事です。
第4世代原潜は2020年までに全て完成する計画ですから、原子炉は、それよりも前(1年早く)に納入されていなければなりません。

第4世代原潜(ボレイヤーセン)の為の原子炉は、本来ならば第4世代単一ブロック型原子炉KTP-6(KPM)が搭載される筈でしたが、初期建造艦は新型原子炉が間に合わず、第3世代原子炉OKB-650V(おそらくは、未完成の第3世代原子力潜水艦用に製造されたものを流用)が搭載されているようです。

どの艦がOK-650Vを搭載し、どの艦からKTP-6が搭載されるのかは明確ではありませんが、おそらくは、現在までに就役している第4世代原潜4隻(ユーリー・ドルゴルーキー、アレクサンドル・ネフスキー、ウラジーミル・モノマーフ、セヴェロドヴィンスク)がOK-650V、今後就役する艦がKTP-6でしょう。
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