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ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンの修理には1億3500万ルーブルの費用が掛かる

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年4月30日18時18分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の焼けたエンジンの修理には1億3500万ルーブルの費用が掛かる】

最新のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル·ゴルシコフ」の焼けたエンジンの修理には1億3500万ルーブルの費用が掛かる。
修理作業は2016年10月まで続く。


これは、同艦を建造した「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」社により発表された入札で明らかになった。

文書には、艦のガスタービンエンジンの復旧は、公開株式会社「科学生産合同サトゥルン」が実行すると記されている。

以前、『海軍産業』は、「アドミラル・ゴルシコフ」エンジンは修理の必要が有ると伝えた。

その後、損傷した「ゴルシコフ」ガスタービンエンジンは、同プロジェクトの同型艦-「アドミラル・フロータ・カサトノフ」~こちらも「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されている~のものと交換された。
最終的に『海軍産業』は、フリゲートエンジンが制御システムのバグにより焼けた事を突き止めた。
この情報は、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」及び「科学生産合同サトゥルン」の何名かの現在のスタッフにより確認された。

にも関わらず、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」広報サービスは、艦のエンジンの全てのトラブルの可能性を否定し、如何なる問題も存在していないと表明した。
今回、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」広報サービスから実用的なコメントを得る事は出来なかった。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、他の新型フリゲート-「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共に、2015年7月1日から5日までサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロン(IMDS-2015)への出展が予定されていた。
しかし、その後、両方とも参加艦リストから消えた。

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は2006年に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工され、2014年11月8日からは工場航行試験を開始した。
当初、その開始は2013年に予定されていたが、設計局「アルセナル」からの130mm砲装置A-192の供給問題が故に遅延した。
航行試験及び国家試験が成功裏に完了した後、「アドミラル・ゴルシコフ」北方艦隊へ加入しなけばならない。


[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


今後の「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるようです。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2015年11月頃にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年11月にロシア海軍へ引き渡される]
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年秋にロシア海軍へ引き渡される]


その「アドミラル・ゴルシコフ」は、2014年12月末、ガスタービンエンジンにトラブルが発生したと報じられました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンに問題が発生した?]

その後、問題が有ったのは、ガスタービンエンジンM90FRそのものでは無く、エンジンの制御システムであり、その動作不良により、エンジンへ燃料が必要以上に送られ、タービンブレードが焼けてしまった事が判明しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジン制御システムに問題が発生した]

そして、損傷した「アドミラル・ゴルシコフ」ガスタービンは、同型艦「アドミラル・カサトノフ」ガスタービンと交換されたとの事です。

「アドミラル・ゴルシコフ」が2014年11月に洋上試験を開始した時点では、ガスタービンエンジンは同型艦のものと交換されていたようです。

今回の記事によると、「アドミラル・ゴルシコフ」から取り外され、「サトルゥン」社へ送られたガスタービンの修理には1億3500万ルーブルの費用が掛かり、作業が終わるのは来年(2016年)10月になるようです。

ガスタービンエンジンM90FRは、元々はロシア・ウクライナ共同生産であり、主要パーツはロシアで製造し、最終組立はウクライナで行なうという体制を取っていました。
その体制が昨年春以降に崩れたので、最終組立までを全てロシア国内で行なう事になり、現在は生産体制の再構築中です。
ロシア国内での生産体制が整うのは2016年末の予定です。
[ロシア海軍の艦艇には完全国産のガスタービンエンジンが提供される]
[ロシアのサトゥルン社は2017年までにウクライナ製ガスタービンを完全に代替する]
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