ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフのカムチャツカ回航は2016年になる

『タス通信』より
2015年4月28日11時14分配信
【情報筋:2015年には太平洋艦隊へ1隻の「ボレイ」が補充され、2隻目の回航は延期される】
モスクワ、4月28日/タス通信
2隻のプロジェクト955「ボレイ」戦略原子力潜水艦~「アレクサンドル・ネフスキー」と「ウラジーミル・モノマーフ」~は、それぞれ2015年と2016年に太平洋艦隊へ補充される。
同艦隊本部の情報提供者は記者へ伝えた。
「今年の8月~9月、北方艦隊から移動後、我々のヴィリュチンスクへ1隻だけボレイが来ます。
それは、最近に16基の大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"を装備し、海軍の戦闘即応部隊の一員として受け入れられたアレクサンドル・ネフスキーです」
情報提供者は話した。
以前の計画では、2015年には太平洋艦隊へ2隻の「ボレイ」が向かう筈だった事を彼は想い起した。
彼によると、太平洋艦隊への「ウラジーミル・モノマーフ」の到着時期の延期は、単に、潜水艦が戦闘即応部隊の一員として受け入れられる為の錬成任務全てを今年に間に合うように実行する事と、ミサイル兵装を受け取る事が出来ないという事実に関連する。
「これ無くして太平洋艦隊への移動など全く不可能です」
情報提供者は強調した。
彼は、「ウラジーミル・モノマーフ」のカムチャツカへの回航延期は、業界が今年中に完全なミサイル弾数を装備させることが出来ないが故であるという情報については確認しなかった。
「私は、そのような情報を持っておりません」
情報提供者は話した。
彼は、2隻の「ボレイ」は、単一航路を水中位置のままで北方艦隊から太平洋艦隊へ行くが、それは北極海航路では無いと話した。

「艦は北極海の氷の下、ノヴァヤゼムリヤ島、ノヴォシビルスク諸島、ウランゲリ島の北方を進みます。
艦船航行規則によると、氷塊からの潜水艦の距離は少なくとも100メートルでなければなりません。
回航の推定時間は、およそ2週間になりましょう」
情報提供者は説明した。
更に彼は、「アレクサンドル・ネフスキー」と「ウラジーミル・モノマーフ」の乗組員には契約軍人のみが充当されている事を指摘した。
「それぞれ2隻の乗組員は、約100名の船員~太平洋艦隊将兵で構成されています。
これは士官、准士官、そして契約水兵です。
これらの艦で徴集兵は勤務していません」
彼は強調した。
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]
「ボレイ」級戦略原潜3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、12月19日にロシア海軍へ就役しました。
同艦は、書類上は太平洋艦隊の第25潜水艦師団に所属しています。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
12月26日にセヴェロドヴィンスクを出航し、北方艦隊の原潜基地ガジエヴォに到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは北方艦隊原潜基地ガジエヴォに到着した]
当初、「ウラジーミル・モノマーフ」は、先に就役した同型艦「アレクサンドル・ネフスキー」と共に2015年夏以降に太平洋艦隊の原潜基地へ回航される予定でした。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーは2015年夏以降にカムチャツカへ回航される]
しかし、その時期(2015年8-9月)までに艦の慣熟訓練は終わりそうになく、弾道ミサイル「ブラヴァー」も定数の16基が(2015年夏までに)揃う見込みが無さそうな為、「アレクサンドル・ネフスキー」のみが今年夏にカムチャツカへ回航され、「ウラジーミル・モノマーフ」は来年に延期されることになったようです。
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