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ロシア海軍将来駆逐艦リデル級はサンクトペテルブルク造船所セーヴェルナヤ・ヴェルフィで建造される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年5月20日15時38分配信
【駆逐艦プロジェクト「リデル」は、多分「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されるだろう】
モスクワ、5月20日-ロシア通信社ノーボスチ

駆逐艦プロジェクト「リデル」は、大方は「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造される事が確実となっており、同社は既に、この発注を受ける事が出来るように生産設備の近代化を始めている。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチは、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」マーケティングディレクターのレオニード・クズミンより伝えられた。

5月19日から21日に掛けて、モスクワでは、ロシア連邦の大手造船工場及び設計局事務所の代表が出席する国際フォーラム「ロシアの海洋工業」が開催された。

「私共の国において、全ては競争(入札)により決められますが、リデルに関しては、その特性から、大方は私共のみで建造される事になるでしょう」
クズミン
は表明した。

彼は、既に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」が造船所の近代化及び大型乾ドックの建設を始めており、これにより、駆逐艦プロジェクト「リデル」を含めた大規模排水量の艦の建造の実行が可能になると付け加えた。

新世代駆逐艦(「リデル」型)の起工は2017年末に計画されており、その排水量は14000トンになる。

ロシア連邦海軍第1総司令官代理イーゴリ・カサトノフ大将はロシア通信社ノーボスチへ説明した。
「まず初めに、駆逐艦リデルのような汎用艦を建造する必要が有ります。
我々が、この艦を何隻か建造できたのならば、それは正規空母建造の為の理論的基盤となるでしょう」


現在、ロシア連邦海軍の戦闘編制には、1隻の航空巡洋艦-「アドミラル・クズネツォフ」が在籍している。
以前、ロシア連邦国防省は、正規空母の建造に関する問題は、5年後よりも前に決定される事は無いと発表した。
2020年までの国家軍備プログラムにおいて、正規空母の建造は意図されていない。


[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]
[ロシア海軍将来駆逐艦概念設計案・プロジェクト23560E「シクヴァル」]

ロシア海軍は、2000年代後半以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

2014年10月下旬、「ロシア防衛業界の高位の情報提供者」は、「リデル」型の1番艦は2023-2025年よりも前にロシア海軍へ受領される事は無いと述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの1番艦の就役は2023-2025年よりも前にはならないだろう]

ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、「リデル」の1番艦は2020年以降にロシア海軍へ受領されると述べました。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは2020年以降に就役する]
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの設計作業は続けられている]

将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力(ガスタービン)の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

しかし2015年2月20日、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の機関が原子力推進にほぼ確定したと述べました。
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]

同じ日、「ロシア防衛産業企業体の高位の代理人」は、「リデル」の1番艦は2017年末の起工が予定されており、その排水量が14000トンになる事を明らかにしました。
[ロシア海軍の為の新世代駆逐艦リデルの1番艦は2017年末に起工される]

ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の排水量は、前のクラス(プロジェクト956駆逐艦、約8000トン)よりも遥かに大きくなり、その打撃力は巡洋艦に匹敵すると述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは巡洋艦に匹敵する攻撃力を有する]

そして結局、将来駆逐艦「リデル」の動力は原子力推進に決まりました。
言い換えれば、ガスタービンエンジン装備の設計案は否決されました。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]

「リデル」の上部構造物には複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]


将来駆逐艦「リデル」を建造する事がほぼ確定しているサンクトペテルブルク市「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、「リデル」を建造する為の準備、具体的には、工場設備の近代化や大型乾ドックの建設を開始しています。
[サンクトペテルブルク造船所セーヴェルナヤ・ヴェルフィはロシア海軍将来駆逐艦の建造準備を進めている]

これまでの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」のドックのサイズでは、プロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ型)くらいの水上艦(8000トン級)までしか建造できなかったのですが、近代化により、「リデル」のような大型水上艦(14000トン級)も建造出来るようになります。

「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、2012年初頭から原子力水上艦を建造する為の準備も進めています。
[サンクトペテルブルク北方造船所は、原子力艦の建造を準備する]

これも、将来駆逐艦「リデル」が原子力推進となった場合を想定したものです。
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