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最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)を揚げた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年5月22日19時40分配信
【ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は聖アンドレイ旗を揚げた】

現在、バルト海の射爆場で航行試験を実施しているロシアの最新鋭フリゲートフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」において、聖アンドレイ旗の掲揚が行なわれた。
同艦は、未だロシア海軍へ引き渡されていない。


インターネット上における専門ブログや掲示板においては、現在は航行試験を実施しているフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ船員がアンドレイ旗を掲揚した写真が、広く議論の的になっている。

海軍の伝統によると、聖アンドレイ旗は、ロシア海軍の一員として登録された(就役した)後にのみ艦へ揚げられる。
加えて、軍艦規定第627条には、こう記されている。
「海軍旗の艦への授与は、艦隊司令官の命令に基づく」

[『海軍産業』参考資料]
「アドミラル・ゴルシコフ」 は2014年11月に工場航行試験を開始した。
(2015年)5月15日、「ゴルシコフ」は、同艦を建造した造船工場「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」の水域を去り、航行試験の継続の為、バルチースクへ向かった。
工場首脳からの情報によると、艦は同社へ戻る事は無い。

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は2006年に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工され、2014年11月8日からは工場航行試験を開始した。
当初、その開始は2013年に予定されていたが、設計局「アルセナル」からの130mm砲装置A-192の供給問題が故に遅延した。
航行試験及び国家試験が成功裏に完了した後、「アドミラル・ゴルシコフ」北方艦隊へ加入しなけばならない。

多目的フリゲート・プロジェクト22350「北方計画設計局」により開発された遠海ゾーン大型戦闘艦であり、幅広い課題の解決を意図している。
同プロジェクトフリゲートの排水量は4500トン、全長135メートル、幅15メートル、吃水4.5メートル。
艦は最大30ノットの速力発揮が可能である。
兵装は、「オーニクス」或いは「カリブル」を装弾する海上及び沿岸目標への攻撃が可能な汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、対潜兵器複合体「パケート」、130mm砲A-192が1基、自己防衛ミサイル-砲複合体「パラシ」2基である。
航空兵装としてヘリコプターKa-27PLが有る。


[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。

2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]

「アドミラル・ゴルシコフ」の今後の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]
現在はバルチースク基地に居ます。

今後、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクへは戻らず、北方海域(つまりバレンツ海)へ向かうようです。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2015年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年末までにロシア海軍へ引き渡される]


その「アドミラル・ゴルシコフ」ですが、バルチースク基地に停泊中の5月21日頃、艦尾に乗員が集まり、ロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)が掲揚されました。
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通常、ロシア海軍の艦が海軍旗を初めて掲揚するのは、艦が海軍へ引き渡され、正式に就役した後です。
(造船所から海軍への艦の引渡証書への署名が行なわれて艦が納入された後、海軍旗初掲揚式典が開催されて正式にロシア海軍へ就役する)

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」は、未だロシア海軍へ引き渡されていません。

今後、就役前の「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊の担当海域であるバレンツ海へ移動して最終試験を実施する事になりますが、その為にはデンマーク海峡を通過してバルト海から出て北海、ノルウェー海を通らなければなりません。
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この過程で外国の沿岸付近を通過し、場合によっては領海の近い所まで接近する事も有り得るので、国籍や所属を示すものが何も無い状態では都合が悪いという事で、仮に海軍旗が授与されたのでしょうか。
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