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ロシアはフランスとミストラル級ヘリ空母に関する補償額について交渉している

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年5月26日15時30分配信
【軍事産業委員会:「ミストラル」の議論は補償額についてのみである】
カザン、5月26日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアフランス揚陸ヘリコプター母艦「ミストラル」型に関する交渉は、今日においては、ただ1つの問題のみが話し合われている-ロシアが受け取るべき補償額について。
火曜日、ロシア軍事産業委員会協議会議長代理オレグ・ボチカリョフは記者団へ伝えた。

「我々は、今、(議論の)商業面に関しては、返金へ移行しております。
今、議論されている事は、ただ1つのみ-ロシアへ返されるべき金額についてです。
この作業は、今、とても大きなものです」
ボチカリョフ
は話した。

2隻のヘリコプター空母の供給契約は2011年にフランスDCNS/STXロソボロネクスポルト(ロシア兵器輸出公社)との間で締結された。
契約額は12億ユーロである。
1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2隻目の「セヴァストーポリ」は2015年にロシアへ向かわなければならなかったが、これは実現しなかった。
ロシアフランスに対し、艦の引き渡し、或いは返金を求めていた。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年5月26日15時30分配信
【フランスの「ミストラル」特使は交渉の為にロシア連邦へ到着する】
カザン、5月26日-ロシア通信社ノーボスチ

揚陸ヘリコプター母艦「ミストラル」型の問題を解決する為のフランス特使ルイ・ゴーチェは、この問題に関する交渉の為火曜日か水曜日にロシアへ飛ぶことになっている。
火曜日、ロシア軍事産業委員会協議会議長代理オレグ・ボチカリョフは記者団へ伝えた。

「今日か明日にゴーチェ氏はロシアへ到着し、ミストラルについての今後の困難な交渉を行ないます」
ボチカリョフ
は話した。


[フランスのミストラル級引き渡し保留問題]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

ロシア海軍向けの「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の売買契約は、2011年6月に締結されました。
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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年6月17日17時11分配信
【ロシアとフランスは、ヘリコプター空母「ミストラル」に関する契約を締結する】

「ミストラル」級の1番艦「ウラジオストク」は2014年11月に引き渡される予定でしたが、2014年2月以降のウクライナ情勢の悪化により、アメリカを初めとする西側諸国フランスに対し、ロシアへの「ミストラル」級の引き渡しの中止を求め、当初はロシアへ艦を引き渡す意向を表明していたフランス大統領も、2014年11月末に「ウラジオストク」の引き渡しの延期を決定しました。
[フランスはロシアへのミストラル級ヘリ空母ウラジオストクの引き渡しを一時停止する]
[ロシアはミストラル級ヘリ空母購入の為にフランスへ約10億ユーロを支払っている]

2番艦「セヴァストーポリ」も2014年11月に進水し、今年3月から洋上試験を開始しています。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリ空母セヴァストーポリは2回目の洋上試験を行なう]

オランド大統領はは、再三に渡り、「ミストラル」級引き渡しの為の条件として、ウクライナ情勢の鎮静化(停戦合意の履行)を挙げています。
[ロシアへのミストラル級ヘリ空母引き渡しの為の条件は未だ成立していないとフランス大統領は言った]

このようなフランス側の態度に対し、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、2015年4月16日、「ロシアはミストラル級の供給の『挫折』に関し、フランスへ違約金を請求するつもりは無いが、ロシアが負担した費用は返してもらわなくてはならない」と公言しました。
[ロシアはミストラル級ヘリ空母に関してフランスへ違約金を求めないが支払った代金の返却を望む]

4月19日、オランド氏は、4月24日にアルメニアプーチン氏と会い、「ミストラル」級に関する問題で話し合うと確約する事になりました。
[フランス大統領はミストラル級ヘリ空母の問題についてロシア大統領と話し合う]

4月22日、オランド氏は、ウクライナ大統領との共同記者会見において、改めてロシアへの「ミストラル」級引き渡しの為の条件は形成されておらず、引き渡しは不可能であると表明しました。
更には、ロシアフランスへ払った「ミストラル」級の代金の返還についても言及しました。
[フランスはロシアが支払ったミストラル級ヘリ空母の代金を返還する用意がある]

そして4月24日、アルメニアエレバンプーチン氏とオランド氏の会談が開かれました。
[フランス大統領とロシア大統領はアルメニアにおける首脳会談でミストラル級ヘリ空母の問題についても話し合った]

この会談では「ミストラル」級の問題についても話し合われたようですが、会談後、フランス大統領「ロシアへのミストラル級の引き渡しは決まっていない」と述べ、一方、ロシア大統領報道官「この件に関しては何の問題も無い」とだけ述べました。

4月27日、ロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフ氏は、「ミストラル級ヘリ空母か、或いは前払い金(ロシアがフランスへ支払い済みの代金)をロシアへ戻す事で合意している」と述べました。
[フランスはロシアへミストラル級ヘリ空母を引き渡すか、或いは金を返す]

それから約1ヶ月後、ロシア軍事産業委員会協議会議長代理オレグ・ボチカリョフ氏は、ロシアフランス「ミストラル」級の代金返還と補償額について交渉していると述べました。
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