ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した

『タス通信』より
2015年6月1日14時44分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はバルト海での試験を再開した】
モスクワ、6月1日/タス通信
最新フリゲートのプロジェクト22350「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、バルト海での国家受領試験プログラムを再開した。
タス通信は、6月1日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」広報サービスより伝えられた。
「フリゲートは5月末日に工場の係留岸壁を離れました。
同艦は、バルト海において、非常に高度かつ集中的な国家受領試験プログラムを継続します。
今後は、兵器から居住条件まで、全てのシステムの試験が行なわれます。
艦は、かなり長期間に渡り海上へ滞在します」
造船所の代理人は指摘した。
以前、タス通信が「統合造船業営団」総裁アレクセイ・ラフマノフより伝えられたように、「アドミラル・ゴルシコフ」は、5月中旬には次の段階の試験の為、フィンランド湾へと出航しなければならなかった。
サンクトペテルブルクの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造された最初のフリゲートは、2014年11月18日に試験の為。初めて抜錨した。
その後、タス通信が工場の代理人より伝えられたように、その後、フリゲートは次の段階の試験を2015年1月末に始めなければならなかった。
しかしながら、メディアには、「アドミラル・ゴルシコフ」の動力装置の故障に関する情報が出てきた。
次に、造船企業「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、「如何なる問題」も存在しておらず、「艦は試験で素晴らしい結果を示している」と発表した。
それにも関わらず、国家発注公式サイトには、プロジェクト22350フリゲート・発注番号921号(註:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」)のガスタービンエンジンの修復作業実施の為の入札が提示され、唯一の供給者は公開株式会社「科学生産合同サトゥルン」となった。
作業の発注者は公開株式会社「造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」であり、その費用は1億3500万ルーブル、履行期限は2016年10月となっている。
「提示された発注価格の中身には、企業活動業務の枠組における集合体自身の様々な作業が含まれますので」
統合造船業営団総裁は、国家発注サイトに掲載されている情報にコメントし、タス通信へ、こう話した。
ラフマノフは、フリゲートが期日内に海軍へ納入される事を強調した。
次に、北方艦隊司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、本日(6月1日)、艦隊は今年中に「ゴルシコフ」を有していると記者団へ伝えた。
[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]
ロシア海軍の新世代水上戦闘艦(大洋ゾーン艦)・プロジェクト22350大型警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。
2013年7月31日からは工場岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]
しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]
130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]
その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]
11月8日、「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]
11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]
「アドミラル・ゴルシコフ」の今後の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊の海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]
5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」はサンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]
その後はバルチースク基地に居ましたが、国家受領試験を再開する為に抜錨しました。
「アドミラル・ゴルシコフ」は、2015年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年末までにロシア海軍へ引き渡される]
今のところは未だ就役していない「アドミラル・ゴルシコフ」ですが、暫定的にロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)が掲揚されました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)を揚げた]
その「アドミラル・ゴルシコフ」は、2014年12月末、ガスタービンエンジンにトラブルが発生したと報じられました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンに問題が発生した?]
その後、問題が有ったのは、ガスタービンエンジンM90FRそのものでは無く、エンジンの制御システムであり、その動作不良により、エンジンへ燃料が必要以上に送られ、タービンブレードが焼けてしまった事が判明しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジン制御システムに問題が発生した]
そして、損傷した「アドミラル・ゴルシコフ」のガスタービンは、同型艦「アドミラル・カサトノフ」のガスタービンと交換されたとの事です。
「アドミラル・ゴルシコフ」が2014年11月に洋上試験を開始した時点では、ガスタービンエンジンは同型艦のものと交換されていたようです。
「アドミラル・ゴルシコフ」から取り外され、「サトルゥン」社へ送られたガスタービンの修理には1億3500万ルーブルの費用が掛かり、作業が終わるのは来年(2016年)10月になるようです。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のガスタービンエンジンの修理には1億3500万ルーブルの費用が掛かる]
- 関連記事
スポンサーサイト