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ロシア海軍の新型フリゲートの建造は停滞する

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『タス通信』より
2015年6月3日9時37分配信
【ロゴージン:一連の艦の建造は、ウクライナ製コンポーネントの不足が故に一時停止する】
オムスク、6月3日/タス通信

ロシアは、ウクライナからのガスタービンユニットの供給停止に関連し、海軍のニーズの為の一連の艦の建造を完了させることが出来ない。
副首相ドミトリー・ロゴージンは、オムスクでの談話において表明した。

「(ガスタービンユニットの)供給終了が故に、僕達は、海軍の為の水上艦を完成させる事が出来ないんですよね」
ロゴージン
は話した。

彼によると、ロシアの輸入代替計画の枠組において、以前にはウクライナで生産されていた186製品の生産を進展させる予定である。
「主なものはガスタービンユニットです」
副首相は強調した。

「僕達は、この作業(輸入代替の為の)を2018年までに完了させる予定です」
彼は説明した。

ウクライナ製ガスタービン装置は、特に、「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲート(プロジェクト11356)「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲート(プロジェクト22350)に装備されている。

[「アドミラル・グリゴロヴィチ」が引き渡される時]
以前、「統合造船業営団」広報サービスは、沿バルト造船工場「ヤンターリ」で建造されたプロジェクト11356警備艦のトップ「アドミラル・グリゴロヴィチ」が2015年8月に海軍へ引き渡されると発表した。

プロジェクト11356のトップ艦は2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水した。
国防省と署名した2つの契約の下で、「ヤンターリ」「北方計画設計局」により開発されたプロジェクト11356警備艦シリーズを6隻建造する。
現時点では、このシリーズの6隻の内の5隻が起工されており、2番艦「アドミラル・エッセン」は2014年11月7日に進水し、それ以外の船体は船台上で形成されている。


今回、ロゴージン氏は、建造が停滞する事になるロシア海軍水上艦の具体的なタイプを挙げていませんが、現在、ロシア海軍向けに建造中の水上艦ウクライナ製ガスタービンを搭載しているのは、プロジェクト22350大型警備艦プロジェクト11356R警備艦しか在りません。
[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]

プロジェクト22350フリゲートに関しては、1番艦と2番艦のガスタービン機関は供給されましたが、3番艦以降の分の供給は途絶えました。

プロジェクト22350ガスタービンM90FRは、ロシアウクライナの共同開発であり、主な部品はロシアで製造していますが、ガスタービンエンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

この体制が昨年からのウクライナ危機により瓦解した為、M90FRの最終組立もロシア国内で行なう事になり、現在、その為の生産体制を構築中です。
M90FRの生産が軌道に乗るのは2018年以降になります。
[ロシアは2018年から艦艇用ガスタービンを量産する]

プロジェクト11356Rガスタービンは、1番艦から3番艦までの分は供給されましたが、4番艦以降の分の供給は途絶えました。
こちらも、ロシア製ガスタービンで代替する事になります。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11356Rフリゲートはウクライナ製の代わりにロシア製ガスタービンを装備する]

つまり、ロゴージン氏が言っているのは、より具体的には、プロジェクト22350フリゲートの3番艦以降(アドミラル・ゴロフコ、アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ)、プロジェクト11356Rフリゲートの4番艦以降(アドミラル・ブタコフ、アドミラル・イストミン)の建造工事が、今後数年は停滞するという事です。


これ以外にも、この件(ウクライナ製ガスタービンの供給途絶)での直接の影響は有りませんが、早ければ2017年末には1番艦が起工されるロシア海軍将来駆逐艦「リデル」級は、以前にはガスタービン推進艦原子力推進艦の2ヴァージョンの設計が並行して進められていましたが、最近、原子力推進のみに絞られ、ガスタービン推進は断念されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]


なお、ロゴージン氏は、今回の発言について、ツイッター上で補足しています。
【ドミトリー・ロゴージン氏のツイート】
「これは、幾つかのタイプの水上艦についてのみの話であってね。
それ以外のプロジェクトの作業は、計画通りに進んでいるよ」


当然ながら、ガスタービン推進では無いロシア海軍の新造艦には、全く関係の無い話です。
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