ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフのタービンエンジンの修復が開始された

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年6月10日9時25分配信
【「アドミラル・ナヒーモフ」の修復へ「キーロフ・エネルゴマシュ」工場が参加した】
非公開株式会社『キーロフ・エネルゴマシュ工場』は、原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」のメインタービン集合体と補助機器の問題点の洗い出しに取り掛かった。
公開株式会社『生産合同セヴマシュ』と『キーロフ・エネルゴマシュ』工場(『キーロフ工場』の子会社)の2つの契約の実行の枠組みで、原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」のメインタービンユニット、メインエゼクタ及び補助エゼクタ、メインポンプ及び補助ポンプといった機器の複合的な問題点洗い出しを行なう。
『キーロフ工場』広報サービスは発表した。
6月初頭、『キーロフ・エネルゴマシュ』工場へ、蒸気タービン及び減速装置を含む巡洋艦のメインタービン集合体の基礎ブロックが届けられた。
会社の技術者、設計者、製造要員が集まって実行される作業は、今日、既に進められている。
企業の専門家は、集合体の状態、各々のユニット及び構成要素の摩耗の度合い、更には適用される現在の規格と規準を見定める。
発注者へ問題点洗い出しの一覧が提示され、発覚した排除すべき問題点が提案され、機器の規格条件が示される。
並行して『キーロフ・エネルゴマシュ工場』の専門家は、最新の規格に適合したメインタービン集合体、エゼクタ、ポンプの図面と設計文書を纏める。
次のステップとして、生産合同セヴマシュが問題点洗い出しの一覧を受け入れ、承認した後に、巡洋艦の機器の修復のための契約が締結される。
問題点洗い出しの作業が実行され、『キーロフ工場』は、昨年からの同様の一連のプロジェクトの船用動力設備の修理は続けられる。
同社は、民間及び軍用船隊の為の動力装置の開発、製造及び効果的な近代化に関する豊富な実地経験が有る。
この分野における最新のプロジェクトには、ロシアの重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」をベースにして作成された航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の動力設備の復元、更には、駆逐艦「ブールヌイ」の動力装置の修復が含まれる。
非公開株式会社『キーロフ・エネルゴマシュ工場』は、動力機器の製造及び近代化に従事する多角企業である。
組織は、原子力、熱、船舶、水力の分野における受注を遂行する。
同社は、一般産業用途の様々な非標準的機器、複雑な製品の機械的及び熱的処理の為のサービスを提供し、大規模な金属製品の溶接と組み立て、様々な種類の修理を行なう。
現在、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、セヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」造船所で大規模な近代化改装が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年に復帰する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2019年に完了する]
2014年10月24日からは「セヴマシュ」の屋外ドックへ入渠しています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはセヴマシュ造船所の屋外ドックへ入渠した]
近代化改装に当たり、「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装やレーダー等を含む古い各種機器を撤去、解体していますが、この作業は2015年中に完了します。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの古い各種機器の解体・撤去は2015年中に完了する]
現在の所、「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は、2018年には終了する予定です。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍への復帰を予定している]
「アドミラル・ナヒーモフ」を始めとするプロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦は原子炉による蒸気タービン推進であり、この他、バックアップ用として重油焚きボイラーも搭載されています。
つまり、普段は原子炉しか使用しません。
(西側で広く信じられている原子炉に加えて重油焚きボイラーも併用する「スーパーヒート」というのは全くのデタラメ)
「アドミラル・ナヒーモフ」は、殆どの艦載機器を新型と交換しますが、機関だけはリビルドされます。
記事中に登場する『キーロフ・エネルゴマシュ工場』(サンクトペテルブルク)は、ロシア海軍の艦の蒸気タービンエンジンの製造、修理を行なっています。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦ブールヌイのエンジンが修復される]
そして最近、「アドミラル・ナヒーモフ」のタービンエンジンが取り外され、リビルドの為に『キーロフ・エネルゴマシュ工場』へ送られました。
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