ロシア海軍の為の新型汎用揚陸艦プリボイ級が建造される

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年6月16日13時13分配信
【情報筋:ロシア連邦は「ミストラル」の代わりとなる揚陸艦プロジェクトを作成した】
クビンカ(モスクワ州)、6月16日-ロシア通信社ノーボスチ
ネフスキー計画設計局は、フランスの「ミストラル」の代替となる揚陸艦プロジェクトを開発した。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチは、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。
彼によると、新製品の生産は2016年から始まるかもしれない。
「ネフスキー計画設計局により開発された汎用揚陸艦プロジェクト"プリボイ"は約14000トンの排水量を有し、8機までのヘリコプターKa-27及びKa-52Kを搭載することが出来ます。
建造は2016年からの開始を計画しております」
対談者は語った。
彼によると、艦の兵装は高射複合体「パーンツィリ-M」となる。
「プリボイ」は500名までの揚陸部隊及び約40-60両の車両を搭載できる。
艦の全長は165メートル、幅は25メートルになる。
フランスは2014年に1隻目の「ミストラル」をロシアへ引き渡さなければならなかった。
しかし、それはウクライナ情勢を理由として実現していない。
アメリカ合衆国は、艦の引き渡しには積極的に反対している。
ロシアは、フランスへ艦の引き渡し或いは返金を望んでいる。
以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、ロシア海軍の揚陸艦の構成は、2050年には完全に更新されると表明した。
[ロシア将来大型揚陸艦]
2013年9月初頭、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、現在建造中のプロジェクト11711大型揚陸艦に続く新たな大型揚陸艦の建造が計画されている事を明らかにしました。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]
新世代大型揚陸艦の設計作業は「ネフスキー計画設計局」により進められています。
[ロシアは新たな大型揚陸艦を造る]
[ロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)の設計は最終段階に在る]
[ロシア海軍の新世代大型揚陸艦は2020年に就役する]
そして今回、「ネフスキー計画設計局」が設計した新世代汎用揚陸艦プロジェクト「プリボイ」の概要が明らかにされました。

[プロジェクト「プリボイ」汎用揚陸艦]
排水量:約14000トン
全長:165m
幅:25m
吃水:5m
機関:ディーゼル
最大速力:20ノット
航続距離:約6000海里
自立行動期間:60日
搭載機:ヘリコプター4-6機(Ka-27とKa-52K)
兵装:高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」
搭載艇:プロジェクト11770M揚陸艇4隻あるいはプロジェクト12061Mエアクッション揚陸艇2隻
積載能力:海軍歩兵部隊500名、車輌40-60両
ロシア海軍の新世代汎用揚陸艦は、「ミストラル」級と同サイズか、或いは「ミストラル」級よりも小さな艦の2種類が検討されていましたが、結局、選ばれたのは「ミストラル」級よりも小さな艦でした。
[ロシアは独自のヘリコプター空母の建造を計画している]
どちらかと言えば、「ミストラル」級よりは、ソ連邦時代に建造されたプロジェクト1174大型揚陸艦(イワン・ロゴフ級)に近い艦と言えるでしょう。

[プロジェクト1174「ノソローク」大型揚陸艦]
満載排水量:13880t
全長:157m
幅:23.8m
吃水:5m
機関:ガスタービン2基、36000馬力
速力:21ノット
航続距離:4000海里(18ノット)/12500海里(14ノット)
自立行動期間:30日
搭載機:ヘリコプター4機(Ka-29)
兵装:高射ミサイル複合体オサー-MA2基
携帯高射ミサイル複合体ストレラ4基
AK-726 76mm連装砲1基
AK-630 30mm機関砲4基
グラード-M 122mmロケット砲1基
搭載艇:プロジェクト1176或いは1785揚陸艇6隻またはプロジェクト1206エアクッション揚陸艇3隻
積載能力:海軍歩兵部隊440名、戦車46両或いは装甲車両79両
乗員:250名
新世代汎用揚陸艦プロジェクト「プリボイ」のサイズは、おそらく、カリーニングラード造船工場「ヤンターリ」のドックで建造可能なギリギリのラインでしょう。
プロジェクト1174もヤンターリで建造されました。

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