ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる
- カテゴリ:ロシア新世代航空母艦


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年6月16日11時56分配信
【ロシア連邦海軍の新たな正規空母の上部構造物には複合材料が採用される】
クビンカ、6月16日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア将来正規空母の上部構造物は複合材料を用いて作成される。
火曜日、ロシア通信社ノーボスチは、中部ネヴァ川造船工場総取締役ウラジーミル・セレドホより伝えられた。
以前、セレドホは、ロシア連邦の将来正規空母の為の基礎となるであろう駆逐艦「リデル」は、複合材料の上部構造物を得るかもしれないと述べた。
「駆逐艦プロジェクトの設計では、上部の設計に複合材料が考慮されています。
正規空母に関しましては、様々な選択肢が検討されていますが、必然的に複合材料となるでしょう」
セレドホは表明した。
複合材料で作られた船体細部は、艦のレーダー反射を低減し、更には、艦の重量を大幅に減らすことが出来る。
以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、将来正規空母の外観の開発は現在も続けられており、海軍の要求に忠実に沿っていると表明した。
彼によると、まず初めに、駆逐艦「リデル」のような「汎用艦」を建造する必要があり、その後、ロシア連邦が、このような艦を何隻か建造できたならば、それは正規空母建造の為の理論的基盤となる。
彼は、ロシアの産業界には、このような艦(正規空母)の建造をマスターする力があり、現在、航空団の準備が進められているが、しかしながら、起工するのは2025年以降の方が望ましいと付け加えた。
現在、ロシア連邦海軍の戦闘編制には、1隻の航空巡洋艦-「アドミラル・クズネツォフ」が在籍している。
以前、ロシア連邦国防省は、正規空母の建造に関する問題は、5年後よりも前に決定される事は無いと発表した。
2020年までの国家軍備プログラムにおいて、正規空母の建造は意図されていない。
[ロシア将来航空母艦]
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]
ロシア将来正規空母Перспективный Авианосецは、現在の所、3種類のヴァリエーションが検討されています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
「3つの設計案」は、重航空母艦(80000-85000t級)、中航空母艦(55000-65000t級)、軽航空母艦(50000t未満)を指しています。
既に正規空母用の電磁カタパルトの開発も始まっています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]
将来正規空母の艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]
2015年2月、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、将来正規空母の1番艦の建造には8-10年間掛かると述べました。
[ロシア海軍将来空母の1番艦の建造には8-10年掛かるだろう]
同様の事は、将来正規空母の設計を担当するネフスキー計画設計局のトップ、セルゲイ・ウラソフ氏も述べています。
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]
2015年3月、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、将来正規空母の開発作業は中止されること無く継続されていると述べました。
[ロシア海軍の為の将来正規空母の開発作業は継続されている]
将来正規空母の建造が予定されているセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」では、造船設備の近代化が進められています。
[セヴェロドヴィンスク造船所セヴマシュはロシア海軍の為の将来正規空母の建造を準備する]
5月末、ロシア海軍艦船建造管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、現用の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を代替する将来正規空母の1番艦は2026-2027年に受領される予定であると述べました。
[ロシア海軍将来正規空母の1番艦は2026-2027年に就役する]
今回の記事に登場する「中部ネヴァ川造船工場」は、ロシア海軍の為の新世代掃海艦プロジェクト12700などを建造していますが、12700の船体はガラス繊維強化プラスチック製です。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
この他、「中部ネヴァ川造船工場」では、ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20380シリーズの複合材料製上部構造物も建造しています。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
今後建造される将来駆逐艦「リデル」の上部構造物にも、複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]
そして、将来正規空母のアイランドも、複合材料の使用が、ほぼ確定しているようです。
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