ロシア海軍将来駆逐艦リデル級はサンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィとバルト工場が協同で建造する
- カテゴリ:プロジェクト「リデル」原子力駆逐艦


『タス通信』より
2015年6月16日18時29分配信
【セーヴェルナヤ・ヴェルフィとバルト工場は駆逐艦「リデル」を2020年に完成させる事を統合造船業営団は期待する】
クビンカ/モスクワ州/6月16日/タス通信
サンクトペテルブルクのセーヴェルナヤ・ヴェルフィは、バルト工場と協力して将来駆逐艦「リデル」を完成させる。それは2020年になるだろう。
6月16日、「統合造船業営団」軍事造船担当副総裁イーゴリ・ポノマリョフは表明した。
「我々は、バルト工場と協力してリデルを建造する為、セーヴェルナヤ・ヴェルフィの再構築を行なっております。
バルト工場は動力に関する認可を受けております」
彼は、軍事技術フォーラム『軍-2015』の会場でタス通信特派員のインタビューに対し、こう話した。
ポノマリョフによると、駆逐艦は、技術的プロジェクトの開発と海軍の承認の後に起工される。
「それは、今後2年間で起こります」
統合造船業営団副総裁は明らかにした。
「国防省が出した技術的課題により、現在、北方計画設計局は予備設計に従事しております。
兵装システムや動力の決定を考慮に入れた将来駆逐艦の外観に関しての」
対談者は説明した。
タス通信特派員の質問に答え、「リデル」は2020年には完成するかもしれないとポノマリョフは語った。
「6年間は確実に掛かるでしょう」
統合造船業営団副総裁は、「リデル」が核動力装置を得る「可能性」に関し、それは「主な選択肢」である事を指摘した。
原子力砕氷船を建造しているバルト工場は、適切な機能を有する事をポノマリョフは強調した。
彼によると、「リデル」の排水量は、推定で15000~17000トンに達するだろう。
以前、それは10000~15000トンであると報じられた。
この駆逐艦は、タス通信が防衛産業企業体の情報提供者から伝えられた所によると、兵装として有翼ミサイル「カリブル」あるいは「オーニクス」、或いは、その改良型、更には将来高射システムS-500の海軍版を得る事になるだろう。
海軍総司令官ヴィクトール・チルコフが述べたように、ロシアの原子力駆逐艦は巡洋艦に匹敵する打撃力を有する。
[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]
[ロシア海軍将来駆逐艦概念設計案・プロジェクト23560E「シクヴァル」]
ロシア海軍は、2000年代後半以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]
2014年10月下旬、「ロシア防衛業界の高位の情報提供者」は、「リデル」型の1番艦は2023-2025年よりも前にロシア海軍へ受領される事は無いと述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの1番艦の就役は2023-2025年よりも前にはならないだろう]
ロシア海軍総司令官代理(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク少将は、「リデル」の1番艦は2020年以降にロシア海軍へ受領されると述べました。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは2020年以降に就役する]
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルの設計作業は続けられている]
将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進と通常動力(ガスタービン)の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]
しかし2015年2月20日、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の機関が原子力推進にほぼ確定したと述べました。
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]
同じ日、「ロシア防衛産業企業体の高位の代理人」は、「リデル」の1番艦は2017年末の起工が予定されており、その排水量が14000トンになる事を明らかにしました。
[ロシア海軍の為の新世代駆逐艦リデルの1番艦は2017年末に起工される]
ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の排水量は、前のクラス(プロジェクト956駆逐艦、約8000トン)よりも遥かに大きくなり、その打撃力は巡洋艦に匹敵すると述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは巡洋艦に匹敵する攻撃力を有する]
将来駆逐艦「リデル」の動力は、ほぼ原子力推進に決まっています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]
「リデル」の上部構造物には複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]
将来駆逐艦「リデル」を建造する事がほぼ確定しているサンクトペテルブルク市の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、「リデル」を建造する為の準備、具体的には、工場設備の近代化や大型乾ドックの建設を開始しています。
[サンクトペテルブルク造船所セーヴェルナヤ・ヴェルフィはロシア海軍将来駆逐艦の建造準備を進めている]
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級はサンクトペテルブルク造船所セーヴェルナヤ・ヴェルフィで建造される]
そして今回、「統合造船業営団」副総裁イーゴリ・ポノマリョフ氏は、将来駆逐艦「リデル」は、サンクトペテルブルクの「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」とバルト工場が協同で建造する事を明らかにしました。
「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」は、駆逐艦クラスの水上戦闘艦の豊富な建造経験を有しておりますが、原子力艦の建造経験は有りません。
(2012年にロシア連邦政府から原子力推進艦建造の為の認可を受けてはいますが)

一方、同じサンクトペテルブルク市のバルト工場は、原子力推進艦船(原子力砕氷船、原子力巡洋艦など)の豊富な建造経験を有しています。

そこで、この両社が協力して将来駆逐艦「リデル」を建造する事になったようです。
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