fc2ブログ

ロシア海軍の為の将来正規空母の建造開始は2025年よりも前にはならない

15-0618f.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年6月22日9時7分配信
【情報筋:ロシア連邦の新たな正規空母の建造開始は2025-2030年よりも前にはならない】
サンクトペテルブルク、6月22日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍の為の新たな正規空母の建造は、2025-2030年よりも前に開始する事は出来ない。
ロシア通信社ノーボスチは、ロシア軍事産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「正規空母の作成の為の作業は、決して終了してはおりません。
海軍は正規空母の外観に厳しい条件を課しておりますが、我々は、未だこれらの条件を何も見ていませんし、我々は実行できていません。
私共が正規空母の建造を開始する計画は、2025-2030年よりも前にはならないでしょう」

対談者は話した。

以前、ロシア連邦海軍艦船建造管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ1等海佐は、ロシア将来正規空母は2026-2027年に完成すると伝えた。

現在、ロシア連邦海軍の戦闘編制には、1隻の航空巡洋艦-「アドミラル・クズネツォフ」が在籍している。
以前、ロシア連邦国防省は、正規空母の建造に関する問題は、5年後よりも前に決定される事は無いと発表した。
2020年までの国家軍備プログラムにおいて、正規空母の建造は意図されていない。


[ロシア将来航空母艦]
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]

ロシア将来正規空母Перспективный Авианосецは、現在の所、3種類のヴァリエーションが検討されています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
「3つの設計案」は、重航空母艦(80000-85000t級)、中航空母艦(55000-65000t級)、軽航空母艦(50000t未満)を指しています。

既に正規空母用の電磁カタパルトの開発も始まっています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]

将来正規空母の艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]

2015年2月、ロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将は、将来正規空母の1番艦の建造には8-10年間掛かると述べました。
[ロシア海軍将来空母の1番艦の建造には8-10年掛かるだろう]

同様の事は、将来正規空母の設計を担当するネフスキー計画設計局のトップ、セルゲイ・ウラソフ氏も述べています。
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]

2015年3月、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、将来正規空母の開発作業は中止されること無く継続されていると述べました。
[ロシア海軍の為の将来正規空母の開発作業は継続されている]

将来正規空母の建造が予定されているセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」では、造船設備の近代化が進められています。
[セヴェロドヴィンスク造船所セヴマシュはロシア海軍の為の将来正規空母の建造を準備する]

将来正規空母アイランド非金属複合材料で造られます。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]

2015年5月末、ロシア海軍艦船建造管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、現用の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を代替する将来正規空母の1番艦は2026-2027年に受領される予定であると述べました。
[ロシア海軍将来正規空母の1番艦は2026-2027年に就役する]

しかし今回、「ロシア軍事産業企業体の(匿名の)情報提供者」は、将来正規空母の建造は2025年よりも前に開始する事は出来ないと述べました。
つまり、以前にトリャピチニコフ氏が述べたように、2026-2027年に将来正規空母の1番艦をロシア海軍が受領する事など出来ないと言っているわけです。

「ロシア軍事産業企業体の(匿名の)情報提供者」氏によると、ロシア海軍は、将来正規空母に関し、ロシア防衛産業(造船業界)へ厳しい条件を出しているとの事です。
以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、ロシアが建造する新たな原子力空母は、世界中の全ての既存のクラスの艦よりも優れていなけばならない」と述べています。
[ロシア海軍総司令官はロシア将来原子力空母について語った]

おそらく、ロシア海軍は(電磁カタパルト装備の)重原子力空母(8万5千トン以上)を望んでおり、ロシア造船業界にしてみれば、(電磁カタパルト装備の)重空母を造るのは、少なくとも現時点や数年先、5年先では未だ無理だという事でしょう。
関連記事
スポンサーサイト