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ロシア海軍航空隊は5機目の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した

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『タス通信』より
2015年6月30日10時34分配信
【ロシア連邦国防省は5機目の近代化された対潜航空機Il-38Nを受領した】
ジュコーフスキー/モスクワ州/ 6月30日/タス通信

「イリューシン記念航空複合体」は、ロシア海軍の5機の対潜航空機Il-38Il-38Nレベルにする修理及び近代化の契約履行を完了した。
第5の航空機の軍当局への引き渡し式典は、本日、モスクワ近郊のジュコーフスキーで開催された。

「海軍航空隊司令部との合意下で、第5の近代化された航空機は、航空機Il-38Nに装備されている探索-照準複合体ノヴェッラ-P-38の主任設計者であるフョードル・ゾロトゥヒンの名前を付けられました」
同社は6月30日にタス通信へ伝えた。

式典には、軍事産業委員会の代表、ロシア海軍海洋航空隊司令官イーゴリ・コジン「イル」社総取締役セルゲイ・ヴェリモジュキンが出席した。

近代化された1機目のIl-38は、2014年夏に国防省へ引き渡された。
既に報じられているように、「イル」軍当局は、対潜航空機の新たな集群の近代化の為の契約を締結した。


『イリューシン記念航空機試作設計局』公式サイトより
【Il-38対潜航空機】

旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。

現用のIl-38は、Il-38N仕様への近代化改修を受けます。
『イリューシン記念航空機試作設計局』公式サイトより
【Il-38N低翼機】

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。
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北方艦隊は、2012年3月にIl-38N(15号機)を受領していますが、これはプロトタイプのようです。
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nの飛行訓練を開始した]

2014年7月15日、Il-38N「量産機」(機体番号19)ロシア海軍へ引き渡されました。
[近代化された対潜哨戒機Il-38Nは7月15日にロシア海軍へ引き渡される]
[近代化された対潜哨戒機Il-38N量産1号機はロシア海軍へ引き渡された]

その後、27号機、24号機、23号機が改修を終えてロシア海軍航空隊へ引き渡されています。

2015年3月30日には太平洋艦隊航空隊が初めてIl-38Nを受領しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]

そして6月30日、5機目となる「フョードル・ゾロトゥヒン」号(機体番号78)モスクワ近郊のジュコーフスキー飛行場ロシア海軍航空隊へ引き渡されました。
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フョードル・ゾロトゥヒン氏は、Il-38Nが新たに装備する「ノヴェッラ-P-38」複合体の主任設計者です。

IL-38Nの第1バッチ近代化改修は5機で終了しますが、これに続く第2バッチの近代化改修の為の契約は既に締結されています。
[ロシア海軍航空隊の為の対潜哨戒機Il-38近代化改修の第2バッチの契約が締結された]


なお、ロシア海軍航空隊の他の対潜航空機(Tu-142M3海洋哨戒機、Be-12対潜水陸両用機、Ka-27PL対潜ヘリコプター)も、全て現用機が近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊の2015年の更新計画]
[ロシア海軍航空隊の長距離対潜哨戒機Tu-142及び対潜ヘリコプターKa-27は2020年までに全機が近代化される]
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