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ロシア海軍のプロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ級)は近代化改装により新型有翼ミサイルを搭載する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年7月1日14時29分配信
【ロシア連邦海軍の艦は最新有翼ミサイル「カリブル」と「オーニクス」を受け取る】
サンクトペテルブルク、7月1日-ロシア通信社ノーボスチ

近代化されるプロジェクト1155大型対潜艦は、有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」で武装する。
水曜日、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将「海軍サロン」(IMDS-2015)において記者団へ伝えた。

ロシア海軍には、同プロジェクトの艦8隻が在籍している:4隻は太平洋艦隊、4隻は北方艦隊に。
これらの水上艦は、遠海(大洋)ゾーンでの行動が可能な海軍の重要な艦の1つである。

「最初の艦を、私共は2年後に近代化します。
これらの艦の全ては、新たなミサイル複合体-カリブルとオーニクスで武装します」

総司令官は話した。

以前、チルコフロシア通信社ノーボスチに対し、海軍は同プロジェクト艦の8隻全ての近代化を計画していると表明した。
近代化された後、その就役期間は更に10-15年に渡り継続する。


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プロジェクト1155「フレガート」大型対潜艦は、1980年から1991年に掛けて12隻がソ連海軍へ就役し、ソ連邦解体後の1999年に改良型のプロジェクト11551が1隻就役しました。
【大型対潜艦ウダロイ型(旧ブログ)】
【ウダロイ級全艦リスト】

現在は、太平洋艦隊北方艦隊に4隻ずつ在籍しています。

[太平洋艦隊]
アドミラル・トリブツ:1986年2月15日就役
マルシャル・シャーポシニコフ:1986年2月15日就役
アドミラル・ヴィノグラードフ:1989年5月1日就役
アドミラル・パンテレーエフ:1992年5月1日就役

[北方艦隊]
ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ:1982年2月9日就役
セヴェロモルスク:1987年12月30日就役
アドミラル・レフチェンコ:1989年5月1日就役
アドミラル・チャバネンコ(11551):1999年1月28日就役


現在、北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」は長期修理中です。
[ロシア海軍の大型対潜艦アドミラル・チャバネンコはオーバーホールの第1段階を終えた]15-0701k.jpg

太平洋艦隊所属艦では、「アドミラル・トリブツ」が長期修理中です。


プロジェクト1155/11551大型対潜艦の近代化の話は、2013年3月に初めて出てきました。
[ロシア海軍はウダロイ級を近代化する]

それから2年後の2015年5月末、ロシア海軍艦船建造管理部長ウラジーミル・アレクサンドロヴィチ・トリャピチニコフ氏は、現在、ロシア海軍に在籍しているプロジェクト1155/11551大型対潜艦(ウダロイ級)8隻の内、4隻の近代化改装が計画されている事を明らかにしました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2018年にロシア海軍への復帰を予定している]

そして、2015年7月1日からサンクトペテルブルクで開催されている国際海洋兵器展示会IMDS-2015の会場において、、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、近代化されるプロジェクト1155/11551大型対潜艦有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」を搭載すると述べました。
【IMDS(International Maritime Defence Show)公式サイト】
【IMDS-2015日程表】

有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」を搭載するという事は、即ち3R-14汎用ミサイル垂直発射機を搭載するという事になります。
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[汎用ミサイル垂直発射機3R-14UKSK]

この他に、記事中では触れられていませんが、高射ミサイル「キンジャール」から新開発の「M-トール」へ換装されるかもしれません。
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル「M-トール」が開発される]

「オーニクス」「カリブル」を新たに搭載する代わりに、既存の対潜ミサイル「ラストルブ」(11551の場合は対艦ミサイル「モスキート」)発射筒は撤去されることになるでしょう。

3R-14汎用ミサイル垂直発射機は、2000年代半ば頃に輸出用として提示されたプロジェクト21956駆逐艦(プロジェクト11551の発展型)と同様に艦橋前に設置される事になるでしょう。
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