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プロジェクト21631小型ロケット艦の最後の3隻はロシア海軍北方艦隊へ配備される

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ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2015年7月11日15時47分配信
【「ゼリョヌイ・ドル」はノヴォロシースクへ出発した】

A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場において、小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」の送別式典が開催された。
今月中に、これらのプロジェクト21631「ブヤン-M」艦は、ゼレノドリスク(タタルスタン)から内陸水路を通過して黒海へ移動する。
そこで彼等は航海試験及び国家受領試験を実施し、その後、黒海艦隊へ補充される。

7月10日、「ゼリョヌイ・ドル」ノヴォロシースク基地へ向かい、7月24日には「セルプホフ」の出発が予定されている。

「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」は、シリーズの4番艦と5番艦である。
これは12隻の建造が計画されており、この内の3隻(「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」)はカスピ小艦隊の一員として勤務に就いている。
続く6隻は黒海艦隊の一員として加わる。

小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」は949トンの排水量を有しており、速力は25ノットに達する。
これらは、強力な打撃兵器一式を搭載しており、長距離の海上及び沿岸目標を撃破できる高精度有翼ミサイルの為の8基の汎用艦上発射複合体モジュールが配置されている。

ゼレノドリスク造船工場総取締役代理アレクサンドル・カルポフが表明したように、小型ロケット艦プロジェクト21631は、過酷な北方海の条件に適合させる。
3隻の艦(シリーズの10隻目から12隻目)は、白海カラ海で勤務に就く事が出来るようになる。


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プロジェクト21631小型ロケット艦「ブヤン-M」は、既に9隻が起工され、この内3隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場で建造されています。
[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月19日就役

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年末就役予定

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年末就役予定

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年就役予定

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2017年就役予定

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2017年就役予定

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2018年就役予定


プロジェクト21631の主要兵装は有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

プロジェクト21631小型ロケット艦の1~3番艦はカスピ小艦隊、4~9番艦は黒海艦隊へ配備されます。
[プロジェクト21631小型ロケット艦は2020年までに9隻がロシア海軍へ就役する]

そして4番艦「ゼリョヌイ・ドル」、5番艦「セルプホフ」は、近い内に黒海へ移動し、ここで洋上試験を実施します。
2隻とも今年末までにロシア海軍へ引き渡され、黒海艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは洋上試験の為に黒海へ向かう]


そして、今後起工されるプロジェクト2163110番艦、11番艦、12番艦は、北方艦隊へ配備されることが明らかにされました。
21631の最終グループとなる3隻は、北方の寒冷海域での運用に適合させるとの事ですから、寒冷地向けの改正が行なわれるようです。

この3隻は白海カラ海で運用されるとの事ですから、おそらくはセヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ駐留する事になるでしょう。
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