ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356Rフリゲートの建造は再開された

『タス通信』より
2015年8月11日12時8分配信
【造船所:黒海艦隊の為の第2バッチ3隻のフリゲートの建造は続けられる】
カリーニングラード、8月11日/タス通信特派員ウラジーミル・ヌヤクシェフ
沿バルト造船工場「ヤンターリ」は国防省の決定により、ロシア海軍の為のプロジェクト11356フリゲートの第2バッチ3隻の建造を継続する。
8月11日、タス通信は同社の広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。
「アドミラル・シリーズと呼ばれる第4、第5、第6のプロジェクト11356警備艦の建造を継続する決定は、発注者-ロシア連邦国防省により下されました」
ミハイロフは話した。
彼によると、「ヤンターリ」は、フリゲート「アドミラル・ブタコフ」と「アドミラル・イストミン」の船体形成作業を再開した。
更には、この秋に起工される予定の軍艦「アドミラル・コルニロフ」のセクションが製造される。
「作業が休止されていた同シリーズの艦の第2バッチ3隻の建造スケジュール期間は調整されます。
建造を休止する決定は、今年春にロシア連邦国防省により下されました」
工場の代理人は指摘した。
彼は、フリゲートの第2バッチ3隻の軍への引き渡し時期は、プロジェクト11356艦の主動力装置の製造の為のトップ企業である科学生産合同「サトゥルン」の義務の履行に依存する事を強調した。
沿バルト造船工場「ヤンターリ」へのガスタービンエンジン供給開始は、2017年末から2018年初頭に予定されている。
黒海艦隊の為の最初の3隻のフリゲートは、造船所の計画によると、2015年~2016年に軍へ引き渡される。
シリーズのトップ艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は既に航行試験中であり、第2の「アドミラル・エッセン」は係留試験プログラムを遂行している。
「アドミラル・マカロフ」と命名された第3のフリゲートは進水を準備しており、それは9月初頭に予定されている。
以前、ロシア海軍の為の一連の大型水上艦の建造は、ウクライナから供給されていた動力装置を交換する必要が有る為に休止していると報じられた。
特に、ウクライナで製造されたエンジンは、プロジェクト11356フリゲートとプロジェクト22350フリゲートに使われていた。
以前、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートの建造の困難さに関連して提唱された新たなプロジェクト22800コルベットを18隻建造する計画を発表した
[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]
プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、この内の2隻が進水し、1番艦は洋上試験中です。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは洋上試験を続ける]
[建造進むロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト11356R(2015年4月4日)]
プロジェクト11356Rフリゲートの主機であるガスタービン集合体M7N1(ブースト用ガスタービンDT-59と巡航用ガスタービンDS-71から成るユニット)は、ウクライナの「ゾーリャ・マシプロイェクト」社で組み立てられ、ロシアへ供給されていましたが、ウクライナ危機により、供給は途絶えてしまいました。
M7N1は、プロジェクト11356Rの1番艦~3番艦(「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」)までの分は供給されましたが、4番艦以降のエンジンは供給されていません。
この為、4番艦以降の建造は停滞しました。
[ロシア海軍の新型フリゲートの建造は停滞する]
ロシア国防省は、プロジェクト11356Rの4番艦以降の建造工事の一時停止を決定しましたが、今回、工事の再開が決定されました。
プロジェクト11356Rは5番艦まで起工されていますが、起工が延期されていた6番艦「アドミラル・コルニロフ」も、今年秋にようやく起工されることになりました。
プロジェクト11356Rの4番艦以降には、ロシア国内で製造されるエンジンが載せられる事になります。
[ロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートはウクライナ製ガスタービンエンジンを代替する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11356Rフリゲートはウクライナ製の代わりにロシア製ガスタービンを装備する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]
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