ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年8月25日5時26分配信
【ロシア連邦と中華人民共和国の揚陸部隊は演習の枠組みにおける上陸戦闘の為に沿海地方へ行く】
ウラジオストク、8月25日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシアと中国の戦闘艦は合同演習『海洋協同-2015』(II)において揚陸部隊の上陸任務遂行へ着手した。
ロシア通信社ノーボスチは、東方軍管区広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。
ロシア連邦国防省によると、ロシアと中国の海軍歩兵はロシアで初めて合同上陸を実施する。
合計で双方から22隻の軍艦と支援船、20機の航空機とヘリコプター、500名以上の海軍歩兵軍人、40両の車輌が演習へ関わる。
「現在、軍部隊は海洋上陸及び空中降下への取り組みへ着手しています。
初めに、この地域で中華人民共和国の襲撃機が準備を行ない、彼らは敵が居る可能性のある場所へ火力打撃を与えます。

(註:この他、ロシア空軍の襲撃機Su-25も参加)

エピソードの第1部は、航空機An-26からのロシア戦術空挺部隊の降下で始まり、約80名の落下傘降下部隊が降下し、彼らは海岸へ橋頭堡を築きます。

その後、中華人民共和国のヘリコプター揚陸艦から中国のヘリコプターが飛び立ち、射爆場の高地の1つへヘリコプター揚陸部隊が降下します」


マルトフは話した。
彼によると、その後、ロシアと中国の大型揚陸艦が海岸へ接近し、同時にクレルク半島エリアの2ヶ所の湾へ海洋揚陸部隊が上陸する。


中国の揚陸部隊は海上から上陸する。
中国海洋揚陸部隊の第2梯団は適切な海岸へ重点的に上陸する。


「この時点で揚陸艦支隊は揚陸部隊の上陸の為に戦闘を行なっています。
同時にロシアの海洋揚陸部隊も上陸します。


海軍歩兵部隊が上陸した後、陸上での戦闘訓練任務を遂行します。

このエピソードには、海軍歩兵部隊から500名以上、約35両の軍用車両が関わります。
海洋上陸支援には10隻以上の艦が関わります」
マルトフは指摘した。
彼は8月23日に、ロシア・中国合同演習『海洋協同-2015』(II)の活動段階が始まった事を想い起した。
艦船は演習の実地部分を遂行する為に海へ出た。
「実地部分の枠組みにおいて、組織的対水中工作、対潜、対空、対艦防衛任務のエピソードが幾つか実施されました。
実際に浮揚機雷への合同射撃が実施され、中華人民共和国航空隊及び太平洋艦隊航空隊を用いた合同対空任務が遂行されました。
8月23日、合同支隊は10回以上の戦闘訓練任務を仕上げました」
マルトフは付け加えた。

ロシア海軍と中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。
『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]
『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]
『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]
『海洋協同-2015』第1段階:2014年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]
そして2015年8月、合同演習『海洋協同-2015』の第2段階が日本海(沿海地方沖)で実施されます。

[2015年8月に日本海でロシア海軍と中国海軍の合同演習が実施される]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』第2段階は2015年8月に日本海で実施される]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』第2段階は2015年8月20-28日に日本海で実施される]
8月15日、『海洋協同-2015』第2段階に参加する中国海軍の艦が青島港を出航しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』第2段階へ参加する中国海軍艦船は出航した]
8月17日に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年8月17日発表
【中国海軍艦艇の動向について】
8月20日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』第2段階へ参加する中国海軍艦船はウラジオストクへ到着した]
翌8月21日、ウラジオストクに設置された『海洋協同-2015』第2段階の合同演習統制本部の業務が開始されました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』第2段階は始まった]
8月22日には、合同演習統制本部での会議と、中国海軍とロシア海軍の艦の相互訪問が行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍は合同演習『海洋協同-2015』(II)活動段階の準備を行なう]
8月23日、合同演習へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船はウラジオストクを抜錨しました。
[合同演習『海洋協同-2015』(II)へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船はウラジオストクを抜錨した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』(II)の活動段階が始まる]
そして8月25日、初めてのロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が始まりました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2015』第2段階は2015年8月下旬に日本海で実施される]
演習の想定シチュエーションは「テロリストにより占拠された地域から住民を避難させる為の支援」です。
まず最初に中国軍の攻撃機JH-7Aとロシア空軍の襲撃機Su-25が海岸を攻撃し、ロシア海軍歩兵が飛行機から降下して海岸へ橋頭堡を築き、中国海軍陸戦隊がヘリコプターで降下し、その後、ロシア海軍と中国海軍の揚陸艦から上陸部隊が海岸へ上がります。
今回の演習には、ロシア海軍太平洋艦隊から12隻の水上艦と2隻の潜水艦が参加します。
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
駆逐艦「ブイストルイ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
小型対潜艦「メチェーリ」
小型対潜艦「コレーツ」
基地掃海艇及びロケット艇7隻
潜水艦2隻(ウリス湾のプロジェクト877通常動力潜水艦)
中国海軍から参加するのは、この7隻です。
中国海軍の3艦隊(北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊)の混成部隊となっております。
051C型駆逐艦「瀋陽」(北海艦隊)
【051C型駆逐艦(ルージョウ型/旅洲型)】
956EM型駆逐艦「泰州」(東海艦隊)
【ソブレメンヌイ級駆逐艦(現代級/956型)】
054A型フリゲート「臨沂」(北海艦隊)、「衡陽」(南海艦隊)
【054A型フリゲイト(ジャンカイII型/江凱II型)】
071型ドック型揚陸艦「長白山」(南海艦隊)
【071型ドック型揚陸艦(ユージャオ型/玉昭型)】
072-III型戦車揚陸艦「雲霧山」(南海艦隊)
【072-III型戦車揚陸艦(ユティンII型/玉亭II型)】
903型補給艦「太湖」(北海艦隊)
【903型補給艦(フーチー型/福池型)】
これまでの『海洋協同に中国海軍の揚陸艦が参加した事は有りませんでしたが、今回は初の参加となります。
2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]
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