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ロシア海軍黒海艦隊の4隻の水上戦闘艦は地中海東部で演習を行なう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年9月22日11時17分配信
【ロシア連邦海軍の4隻のロケット艦が地中海で演習を実施する】
ロストフ・ナ・ドヌー、9月22日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊の4隻のロケット艦地中海東部で演習を実施する。
ロシア通信社ノーボスチ南方軍管区の情報提供者より伝えられた。

以前、警備艦「スメトリーヴイ」セヴァストーポリから出航してイオニア諸島へ針路を取り、公式訪問の為に同地へ到着した後、地中海ロシア海軍グループへ加わると報じられた。

対談者によると、黒海艦隊の2隻の艦は、既に地中海に滞在している。
「警備艦スメトリーヴイとプイトリーヴイは既に地中海に居ます。
巡洋艦モスクワと警備艦ラードヌイは、現在訓練中であり、近日中に地中海へ出ます。
黒海艦隊将兵は、地中海東部で一連の演習を実施します」

情報提供者は指摘した。

対談者は、実施される演習の種類については説明せず、演習実施海域も明らかにしなかった。
ロシアは、地中海戦隊を形成する為、2013年3月、同海域へ太平洋艦隊艦船支隊を派遣した。
現在、地中海グループの構成に含まれる艦船は、太平洋艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊がローテーションの基礎となっている。
地中海戦隊への物資-技術供給は、タルトゥース(シリア)の常置所をベースとして行なわれている。


プロジェクト1135M(クリヴァクII級)警備艦「プイトリーヴイ」(1982年2月9日就役)は5月下旬にセヴァストーポリを出航し、6月下旬には大西洋へ行き、アンゴラ赤道ギニアを訪問した後、8月に地中海へ戻り、そのまま地中海東部に滞在しています。
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プロジェクト61/01090(カシン級)警備艦「スメトリーヴイ」(1969年10月21日就役)は9月18日にセヴァストーポリを出航し、ギリシャへ向かいました。
[ロシア海軍最後のカシン級スメトリーヴイはセヴァストーポリを抜錨し、ギリシャへ向かった]
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プロジェクト1135(クリヴァクI級)警備艦「ラードヌイ」(1981年2月25日就役)は2月上旬にセヴァストーポリを出航して地中海へ向かい、5月下旬に帰港し、その後は黒海で行動していました。
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プロジェクト1164(スラヴァ級)親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は9月17日に黒海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で戦闘訓練を行なった]
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今回の記事に登場する「ロシア南方軍管区の(匿名の)情報提供者」によると、「モスクワ」「ラードヌイ」も近い内に地中海へ向かい、「プイトリーヴイ」「スメトリーヴイ」と合流して演習を実施するとの事です。

演習が地中海東部の何処で、何時実施されるのかは明らかにされませんでしたが、ロシア海軍は9月30日から10月7日の間にシリア沖ミサイル発射を含む軍事演習を行ないます。
[ロシア海軍は9月8日-17日と9月30日-10月7日にシリア沖で演習を実施する]

「4隻のロケット艦」が参加するのは、この演習でしょう。


なお、9月にボスポラス海峡を南下したロシア海軍大型揚陸艦~いわゆる「シリア・エクスプレス」(黒海沿岸からシリアタルトゥースへの車輌・人員輸送)は、以下の通りです。

9月3日:大型揚陸艦「コロリョーフ」、「ノヴォチェルカッスク」
9月7日:大型揚陸艦「サラトフ」
9月10日:大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」
9月14日:大型揚陸艦「アゾフ」、「ツェーザリ・クニコフ」
9月15日:大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」


最近、シリア国内にロシア軍(ロシア海軍歩兵ロシア空軍機)が展開している事が「ロシア公式筋以外」から明らかにされていますが、これら全てでは無いにせよ、大半は「シリア・エクスプレス」により運び込まれたものでしょう。

プロジェクト1171大型揚陸艦(アリゲーター級)は貨物1500トン、プロジェクト775/775M大型揚陸艦(ロプーチャ級)は貨物500トンを積載できます。

大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」
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大型揚陸艦「コロリョーフ」
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