ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2015年9月30日8時45分配信
【太平洋艦隊潜水艦部隊へ最新戦略ロケット潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」が補充された】
カムチャツカ時間で本日(9月30日)17時00分(モスクワ時間8時00分)、北方艦隊から太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった最新のプロジェクト955「ボレイ」原子力水中ロケット艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、常時駐留場所であるカムチャツカのヴィリュチンスクへ到着した。
潜水艦部隊の戦略部門へ補充された第4世代原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、新世代原子力潜水艦の為にカムチャツカへ作成された最新の駐留インフラストラクチュアの桟橋へ係留された。
潜水艦は桟橋でロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将に出迎えられた。
彼は、原子力潜水艦の艦長ワシーリー・タンコヴィド1等海佐から、北方艦隊から太平洋艦隊への北極圏艦隊間移動の完了の報告を受け、北方緯度の距離4500海里の遠距離航海任務を成功裏に遂行し、常時駐留場所へ到着した潜水艦乗員を祝福した。


「アレクサンドル・ネフスキー」は、新世代戦略ロケット艦(プロジェクト955「ボレイ」)の最初の生産艦であり、「セヴマシュ」がロシア海軍へ引き渡した130隻目の原子力潜水艦である。
その建造には最新の成果が用いられ、騒音は削減された。
ロケット艦は、最新のミサイル複合体である大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」で武装している。
プロジェクト「ボレイ」原子力潜水艦のトップ「ユーリー・ドルゴルーキー」は2012年に海軍の一員として加わり、2013年1月10日に海軍旗掲揚式典が開催された。
同プロジェクトの2隻目の生産原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、北方艦隊における錬成任務へ取り組んでいる段階に在り、カムチャツカへの移動準備の枠組みにおける一連の活動を行なっている。
公開株式会社「セヴマシュ」の造船台では、プロジェクト「ボレイ」ロケット艦の「クニャージ・ウラジーミル」、「クニャージ・オレグ」、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」が様々な建造段階に在る。
[参照]
「アレクサンドル・ネフスキー」は、海洋工学中央設計局「ルビーン」(設計主任S.N.コワリョフ)により設計された。
原子力ロケット艦は、公開株式会社「生産合同セヴマシュ」の造船台の第55作業場で2004年3月19日の潜水艦乗員の日に起工された。
「アレクサンドル・ネフスキー」建造の監査は、ロシア連邦国防省の第1059軍事代表部(部長ドミトリー・マクスロフ)により行なわれた。
水中巡洋艦の国家受領試験は、原子力潜水艦受入の国家受領委員会委員長イーゴリ・フェドロフ少将の統制下に在った。
試験中に同艦は12回の海洋への出航を行なった。
原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の乗組員は、ロシア連邦軍最高司令官令により2007年9月1日に形成された。
艦長はワシーリー・タンコヴィド1等海佐である。
[原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の戦術-技術的特性]
乗組員-107名
水上排水量-14720トン
水中排水量-24000トン
全長-170メートル
幅-13.5メートル
吃水-9メートル
潜航深度-450メートル
[新世代戦略原潜ボレイ級]
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級2番艦のK-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水し、2011年10月22日から海洋試験を開始しました。
ロシア海軍へ引き渡される前の2013年9月6日、白海で弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施しましたが、失敗に終わりました。
[2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される]
[発射に失敗したSLBMブラヴァーには遠隔測定器が装備されていなかった]
[SLBMブラヴァー発射失敗の原因が発表された]
その後、2013年12月23日にロシア連邦海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2013年12月30日、北方艦隊の原潜基地ガジエヴォに到着しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]
その後は、ガジエヴォに「仮住まい」しながら慣熟訓練を行なっていました。
2014年11月28日、バレンツ海から弾道ミサイル「ブラヴァー」発射に成功しました。
[ロシア海軍最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーからの弾道ミサイル"ブラヴァー"発射は成功した]
2015年4月頃、弾道ミサイル「ブラヴァー」を定数の16基搭載し、戦闘即応体制が整いました。
[ロシア海軍最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは戦闘即応体制が整った]

8月中旬(8月15日)に「アレクサンドル・ネフスキー」はカムチャツカへ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカへ回航される]
そして9月30日、カムチャツカのヴィリュチンスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2015年9月下旬にカムチャツカへ到着する]







「アレクサンドル・ネフスキー」は、書類上では2013年12月23日から太平洋艦隊の第25潜水艦師団に所属していますが、これで名実共に同師団へ配属されました。
乗員の休養と艦の整備を行なった後、「アレクサンドル・ネフスキー」は今年10月以降に戦略核パトロールを開始します。
[ロシア海軍最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは2015年10月以降に太平洋艦隊で戦略核パトロールを開始する]
なお、同じく書類上は太平洋艦隊に所属している「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」(2014年12月就役)のカムチャツカ回航は2016年になります。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフのカムチャツカ回航は2016年になる]
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