ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2012-2015年)
『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍東方軍管区(太平洋艦隊)発表。
2012年5月17時11時18分配信
【太平洋艦隊艦艇は、初めて演習「リムパック-2012」に参加する】
太平洋艦隊艦艇は、初めて大規模国際演習「リムパック-2012」に参加する。
6月、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」で構成される艦艇支隊は、沿海地方南部からハワイ諸島へ向かう。
企画準備では、この演習中に外国海軍との連携、広範囲の国際海軍協力の課題を仕上げる。
演習「リムパック」は1971年から2年ごとに実施されている。
最初の同演習には、アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリアが参加した。
現在、同演習には23ヶ国が参加している。今回は、22ヶ国の45隻の艦艇及び支援船が参加する。
前回の演習では、ロシア大平洋艦隊はオブザーバーとしてのみ参加した。
今年、「リムパック-2012」プログラムに太平洋艦隊艦艇を参加させる事が決定された。
大平洋における演習の活動段階は、7月11日から8月2日までとなる。
ロシア太平洋艦隊には4隻の大型対潜艦が在籍していますが、この内の3隻は4月下旬に黄海で行なわれたロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」("Морское взаимодействие -2012")に参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」]
今回、「リムパック-2012」に参加すると発表された大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」だけが、「海洋協同-2012」に参加せず、ウラジオストクに残されました。

それは、「リムパック-2012」に参加する為だったようです。
今回、「リムパック-2012」に参加する3隻(大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」)は、2011年10月から2012年1月までアデン湾の海賊対処任務に就き、2月12日にウラジオストクへ帰港しています。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」

大型海上給油船「ボリス・ブートマ」

海洋救助曳船「フォーチィ・クリロフ」

「アドミラル・パンテレーエフ」は2009年4月から6月にもアデン湾での海賊対処任務に参加しています。
[ロシア海軍第3次ソマリア遠征]
2009年4月28日には、ソマリア海賊29名を拘留しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留]
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留(イタルタス通信)]
なお、今年1月6日、ロシア海軍の「リムパック」参加が初めて発表された際には、駆逐艦「ブイストルイ」と救助曳航船と給油船が参加すると言われていました。
[ロシア海軍は環太平洋合同演習「リムパック」に参加する]
参加艦が変更された理由は、おそらくロジスティック、具体的には燃料の問題でしょう。
現在のロシア海軍艦艇の大半は、艦船用燃料として軽油を使用していますが、「ブイストルイ」を含む「ソブレメンヌイ」型駆逐艦と重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」だけが重油(蒸気タービン機関)を使用しています。
大平洋艦隊には4隻の「ソブレメンヌイ」型が在籍していますが、実質的に行動可能な艦は「ブイストルイ」だけです。
つまり、太平洋艦隊の補給部門は、「ブイストルイ」の為だけに、別種類の燃料を用意しなければならないのです。
その「ブイストルイ」を「リムパック」へ参加させる為には、ハワイ周辺まで往復できるだけの大量の重油を用意する必要があります。
それだけの重油のストックを用意できなかったという事でしょう。
ちなみに、「ブイストルイ」は行動可能状態に在り、現在(5月初頭以降)は沿海地方のフォーキノ(ストレロク基地)に居ます。
「ブイストルイ」は「海洋協同-2012」には参加しませんでしたが、その前に実施された太平洋艦隊の戦闘訓練には参加しています。
[ロシア太平洋艦隊は中国海軍との合同演習を準備する]
4月上旬の駆逐艦「ブイストルイ」
ロシア連邦軍東方軍管区(太平洋艦隊)発表。
2012年5月17時11時18分配信
【太平洋艦隊艦艇は、初めて演習「リムパック-2012」に参加する】
太平洋艦隊艦艇は、初めて大規模国際演習「リムパック-2012」に参加する。
6月、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」で構成される艦艇支隊は、沿海地方南部からハワイ諸島へ向かう。
企画準備では、この演習中に外国海軍との連携、広範囲の国際海軍協力の課題を仕上げる。
演習「リムパック」は1971年から2年ごとに実施されている。
最初の同演習には、アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリアが参加した。
現在、同演習には23ヶ国が参加している。今回は、22ヶ国の45隻の艦艇及び支援船が参加する。
前回の演習では、ロシア大平洋艦隊はオブザーバーとしてのみ参加した。
今年、「リムパック-2012」プログラムに太平洋艦隊艦艇を参加させる事が決定された。
大平洋における演習の活動段階は、7月11日から8月2日までとなる。
ロシア太平洋艦隊には4隻の大型対潜艦が在籍していますが、この内の3隻は4月下旬に黄海で行なわれたロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」("Морское взаимодействие -2012")に参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」]
今回、「リムパック-2012」に参加すると発表された大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」だけが、「海洋協同-2012」に参加せず、ウラジオストクに残されました。

それは、「リムパック-2012」に参加する為だったようです。
今回、「リムパック-2012」に参加する3隻(大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、給油船「ボリス・ブートマ」、海洋救助船「フォーチィ・クリロフ」)は、2011年10月から2012年1月までアデン湾の海賊対処任務に就き、2月12日にウラジオストクへ帰港しています。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]
大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」

大型海上給油船「ボリス・ブートマ」

海洋救助曳船「フォーチィ・クリロフ」

「アドミラル・パンテレーエフ」は2009年4月から6月にもアデン湾での海賊対処任務に参加しています。
[ロシア海軍第3次ソマリア遠征]
2009年4月28日には、ソマリア海賊29名を拘留しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留]
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留(イタルタス通信)]
なお、今年1月6日、ロシア海軍の「リムパック」参加が初めて発表された際には、駆逐艦「ブイストルイ」と救助曳航船と給油船が参加すると言われていました。
[ロシア海軍は環太平洋合同演習「リムパック」に参加する]
参加艦が変更された理由は、おそらくロジスティック、具体的には燃料の問題でしょう。
現在のロシア海軍艦艇の大半は、艦船用燃料として軽油を使用していますが、「ブイストルイ」を含む「ソブレメンヌイ」型駆逐艦と重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」だけが重油(蒸気タービン機関)を使用しています。
大平洋艦隊には4隻の「ソブレメンヌイ」型が在籍していますが、実質的に行動可能な艦は「ブイストルイ」だけです。
つまり、太平洋艦隊の補給部門は、「ブイストルイ」の為だけに、別種類の燃料を用意しなければならないのです。
その「ブイストルイ」を「リムパック」へ参加させる為には、ハワイ周辺まで往復できるだけの大量の重油を用意する必要があります。
それだけの重油のストックを用意できなかったという事でしょう。
ちなみに、「ブイストルイ」は行動可能状態に在り、現在(5月初頭以降)は沿海地方のフォーキノ(ストレロク基地)に居ます。
「ブイストルイ」は「海洋協同-2012」には参加しませんでしたが、その前に実施された太平洋艦隊の戦闘訓練には参加しています。
[ロシア太平洋艦隊は中国海軍との合同演習を準備する]
4月上旬の駆逐艦「ブイストルイ」

- 関連記事
スポンサーサイト