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ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはバルト海で砲撃を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2015年10月27日12時30分配信
【最新警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員はバルト海で砲射撃を実行した】

国家受領試験の枠組みにおいて、最新警備艦プロジェクト11356「「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は、バルト艦隊海洋射爆場において砲及び対水中射撃を成功裏に実行した。

火力射撃は、警備艦の兵装である汎用艦載砲装置A-190速射機関砲AK-630により行なわれた。

更に、乗組員による砲射撃は、艦隊の海洋航空隊対潜ヘリコプターKa-27PLと協同で実施され、仮想敵の潜水艦を探知する課題へ取り組んだ。

発見後、潜水艦反応爆雷により仮想破壊された。

実地射撃は、艦の兵装である反応爆雷装置RBU-6000により実行された。

バルト艦隊海洋射爆場での試験完了後、同艦は海軍旗を掲揚し、警備艦黒海艦隊の一員として加わる。

[参照]
警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」
プロジェクト11356のトップ艦であり、2010年に沿バルト造船工場「ヤンターリ」の造船台で起工され、2014年3月に進水した。
現時点において、この艦のシリーズ6隻の内5隻が起工されている。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、高精度有翼ミサイルを持つ艦載ミサイル複合体「カリブル-NK」、多チャンネル高射ミサイル複合体「シチーリ-1」、高射ミサイル砲複合体「パラシ」を装備する。
同艦には戦闘情報管理視システム「トレボヴァニエ-M」
が設置されている。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦の1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水しました。
[ロシア海軍の新型フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は進水した]

その後、2014年12月初頭から造船所の岸壁で係留試験が開始されました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月5日8時7分配信
【警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は係留試験を開始した】

12月21日にはガスタービンエンジンが初めて始動されました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年12月21日14時24分配信
【警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めてエンジンを始動した】

そして2015年2月17日、出航前の消磁作業の為、「ヤンターリ」浮きドックへ入りました。
[ロシア海軍の新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は消磁作業を開始した]

消磁作業は3月下旬に完了し、4月8日に「ヤンターリ」造船所の在るカリーニングラードからバルチースク海軍基地へ移動しました。

4月下旬に1回目の洋上試験が実施され、4月29日に完了しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2015年5月初頭から2回目の洋上試験を開始する]

そして5月5日に2回目の洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2回目の洋上試験を開始した]

2回目の試験は5月7日には終わり、バルチースク基地へ戻りました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は2回目の洋上試験を終えた]

5月16日から3回目の洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は5月16日から洋上試験を再開する]

この3回目の洋上試験中、初めて「アドミラル・グリゴロヴィチ」の砲兵装~A-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲と、AK-630M 30mmガトリング砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは初めての砲撃試験を行なった]

5月28日、4回目の洋上試験へ出発しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは洋上試験を続ける]

7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]

8月27日、高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が初めて実行されました。
[ロシア海軍最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはバルト海で対空ミサイルを発射した]

10月初頭に工場航行試験は完了しました。

10月14日から国家受領試験が開始され、10月16日にバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチの国家受領試験が始まる]
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは国家受領試験の為にバルト海へ出航した]

そして10月27日、バルト海A-190「ウニヴェルサール」100mm砲、AK-630 30mm機関砲、RBU-6000対水中ロケット爆雷の実弾射撃を行ないました。

国家受領試験は11月上旬に完了し、その後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」ロシア海軍へ引き渡される事になります。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、当初は今年(2015年)8月にロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、ガスタービンエンジン冷却器に不具合が発生した為、引き渡しは延期され、結局、今年11月になりました。
国家受領試験は11月上旬に完了するので、引き渡しは11月下旬になるでしょう。
[プロジェクト11356R警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは2015年9月以降にロシア海軍へ引き渡される]
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは2015年11月にロシア海軍へ引き渡される]

なお、2番艦「アドミラル・エッセン」(751)の出航準備も進められており、既に出航前の消磁作業は完了しています。
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プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、この内の3隻が進水し、1番艦は洋上試験中です。
6隻の建造が計画されており、全て黒海艦隊へ配備されます。

[プロジェクト11356R警備艦]
沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)で建造

「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2015年11月就役予定

「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2015年12月就役予定

「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2016年就役予定

「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/2018年以降に就役予定

「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工/2018年以降に就役予定


4番艦以降の建造工事は今年春から凍結されていましたが、8月に再開されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356Rフリゲートの建造は再開された]

プロジェクト11356Rの4番艦以降には、ロシア国内で製造されるエンジンが載せられる事になります。
[ロシア海軍のアドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲートはウクライナ製ガスタービンエンジンを代替する]
[ロシア海軍の為のプロジェクト11356Rフリゲートはウクライナ製の代わりにロシア製ガスタービンを装備する]
[ロシアはガスタービンエンジン供給中止に関してウクライナを訴える]
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