ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはビスケー湾へ入った

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年11月2日12時15分配信
【ロシア連邦海軍の大型対潜艦はスペイン沿岸へ接近した】
モスクワ、11月2日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア連邦海軍の大型対潜艦はラマンシュ海峡を通過し、スペイン沿岸へ接近した。
航路上では演習が実施され、艦の兵装及び機器の使用へ取り組んだ。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。
「遠距離航海任務を遂行している北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはラマンシュ海峡を通過し、ビスケー湾へ入りました。
現在、同艦はスペイン沿岸に沿って公海上の移動を続けています」
セルガは話した。
遠距離航海は10月23日から続いており、艦は既に嵐の海域を含め、2600海里以上を航行している。
プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は1977年11月4日に起工、1980年5月16日に進水し、1981年12月26日に受領-引渡証書へ署名され、1982年1月10日に海軍旗初掲揚式典が開催され、海軍へ就役しました。
[ウダロイ級2番艦2番艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフ]
ソ連邦解体後、約10年間放置され、2000年代初頭から修理と近代化改装が始まりました。
[大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」近況]
2010年1月下旬から航海試験を開始し、同年12月7日に北方艦隊へ復帰しました。
[大型対潜艦「クラコフ海軍中将」、航海試験開始]
2011年8月、攻撃ヘリコプターKa-52の着艦試験を行ないました。
[攻撃ヘリKa-52、大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で発着試験(2011年8月31日)]
2012年2月初頭からは乗員が契約軍人(志願兵)のみとなりました。
[北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は、契約軍人だけで構成される]
2012年5月から7月までアデン湾海賊対処任務に就きました。
(2012年4月6日出港・9月12日帰港)
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはアデン湾海賊対処任務を終えた]
2013年5月から9月まで地中海、大西洋、カリブ海への遠距離航海を行ないました。
(2013年5月11日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは長期航海を終えて基地へ戻った]
2014年4月から翌2015年1月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
(2014年4月15日出港・2015年1月5日帰港)
[ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ地中海遠征(2014年4月-2015年1月)]
2015年3月から7月末までムルマンスクの第35艦船修理工場でガスタービン機関を含むオーバーホールが行なわれ、8月初頭には修理後の点検の為の洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオーバーホール後に復帰した]
その後は何度かバレンツ海で演習を行ない、10月23日に大西洋へ向けて出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは大西洋へ向かった]
それから4日後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海から英仏海峡へ行く]
11月2日には英仏海峡を抜けてビスケー湾へ入りました。
「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はスペイン沿岸沿いに移動しているとの事ですから、今後はジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入る事になるでしょう。
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